おすすめ!でんぶん2ちゃんねるSSまとめ
SSまとめ.com

お知らせ

検索結果の不具合を修正いたしました。


SSカテゴリーを選択:

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

俺「SSで見る楽器たちの印象」

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 01:34:34.23 ID:xR4O2pWH0

とあるジャズ楽器店

俺「あー」

俺「今日もお客さん全然来ないなー」

俺「暇だし、楽器部屋にでも行くかー」

?「_______!」

??「__!__!」

俺「ん…?なんか向こうの部屋から口論が聞こえる…」

3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 01:38:01.94 ID:xR4O2pWH0

扉の向こう

トラン「だから!なんでここで盛り上げちゃいけないの!?」

ホルン「あんたはいつもぱーぱーぱーぱーうるさいの!」

トラン「それをいうならトロンボーンちゃんだってうるさいじゃん」

トロン「そんなことないぞ!」

トラン「そんなことあるよ。いっつもブォンブォンうるさいもん」

トロン「ないっていったらないぞ!」

トラン「あるある!」

テナー「二人とも…親戚同士で争うのは止めよう…?」

『うるさい!!』

テナー「はぅぅ」

俺(…ッ!!?)
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 01:43:02.07 ID:xR4O2pWH0

トロン「ていうか、ほるんだってうるさいぞ」

ホルン「なっ、私のどこがうるさいっていうのよ」

トロン「だってほるん、強く吹くとゾウみたいな音が出るぞ」

トラン「やーいやーいゾウさんハーモニーwwwwww」

ホルン「なんですってー!?」

ドラム「はぁ…またやってるよ。あいつら」

エレキベース「……楽器の神さまとしての、威厳が問われる」

ピアノ「彼女達には心底呆れましたっ」

俺(楽器の神様…?なんてかぁいい少女たちなんだっ!)

5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 01:50:20.96 ID:xR4O2pWH0

ホルン「言っとくけど、私の楽器は上手い人が吹けばとっても柔らかい音になるんだから」

ピアノ「でも、下手な人が吹くと音程のはずれた老象になりますわね」

ホルン「」グサッ

ベース「……」

テナー「い、言われてみれば、そうかもです…」

ホルン「なによ…テナーなんて吹奏楽じゃホルンとユーフォとボーンで間に合ってるわよ!」

テナー「がーん…!」

_____トビラ______

俺(…ふむ。ここはあえて出ていかずに彼女達の様子を伺おう…)

俺「フヒヒ」

6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 02:00:20.26 ID:xR4O2pWH0

テナー「わたしって…いらない楽器なんでしょうか…」

トラン「そんなことないよ。テナーちゃんがいないと木管が困るよ」

テナー「と、とらんちゃん……」ジーン

ピアノ「でもテナーサックスってアンサンブル以外ほとんど目立つこと無いですわ」

ドラム「オーケストラになると外されるしな」

テナー「(´;ω;`)」

トロン「ピアノにドラム、そんなこというんじゃないぞ」

トラン「今のは楽器の神さまが言われたくない言葉ベストスリーに入るよ」

ベース「……」こくこく

9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 02:07:59.02 ID:xR4O2pWH0

アノ「オーケストラになるとトランさんとトロンさんも出番激減ですよねっ」

トランボーン「」ドスッ

ホルン「ふふん。私はオーケストラになっても出番があるほうだけれどね~」

ドラム「人がいない間に成り上がり華となる。まさに成り上がり楽器だな」

ホルン「なりっ…!?」

10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 02:15:20.29 ID:xR4O2pWH0

テナー「いいですよ、私たちみたいな新しい楽器はオーケストラに参加できないんですから……」カリカリ

ベース「…わたしは、コントラバスの神に転職すれば参加できる」

ドラム「私もだ。他の打楽器に移ればいいのだからな」

テナー「そんな……わたしひとり……?」

ホルン「とにかくペットはうるさい!もっと抑えなさい!」

トラン「ジャズになるとあたしは高音域の音を要求されるの、だから仕方ないの!」

ホルン「それにしても程度ってもんがあるでしょ程度ってもんが!」

トラン「ペットが高音域の音を吹くのがどれだけ辛く難しいかホルンちゃんは知らないんだよ!」

ホルン「ええ知りませんよ、私は音程と音色を保つだけで精一杯ですよ!」

トラン「そもそもホルンがジャズに参加してるなんて珍しいんだよ!」

ホルン「珍楽器じゃないもん!」

11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 02:21:41.33 ID:xR4O2pWH0

ドラム「ッハァ。どうして金管ってこんなにうるさい。エクスクラメーションマークのオンパレードだ」

ベース「…わからない。なぜだろう」

ピアノ「そんなんですからオーケストラでは騒音呼ばわりされるんですよ。ふふっ」

トラン「第一ね、ジャズで柔らかい音が欲しい時はコルネットやフリューゲルで間に合うの」

ベース「サックスでも、間に合うよ」

テナー「ほっ」

ホルン「で…でもホルンみたいな綺麗な音は再現できないわ…!」

トロン「一種の表現としてのゾウさん音も、ホルンでしかできないぞ」

ホルン「そ、そうよ。勇ましいゾウさん音もできなくなっちゃうんだからね」

テナー「ホルン独特の、柔らかくて綺麗な音も聴けなくなっちゃいます…」

ベース「ホルンの音は、ホルンにしか出せない。何故ならホルンはホルンでホルンだから」

トラン「そう言われるとぉ…」

ドラム「それはあれだ、トラン」

ピアノ「みんなちがってみんないいってやつですか」

12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 02:30:19.23 ID:xR4O2pWH0

『テナーちゃんについて』

ピアノ「わたくし思いましたわ」

テナー「? なにが…?」

ピアノ「テナーサックスって音でかいです」

テナー「」

13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 02:37:57.34 ID:xR4O2pWH0

トラン「え?」

トロン「なんだぞ、とうとつに」

ピアノ「いえ。テナーサックスって、思ったより音大きいなと思いまして」

ベース「…いわれてみると、そうかもしれないね」

ドラム「だな」

トラン「そうかも」

テナー「そんな…。わたしは…………音が……」

         デ カ イ

14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 02:46:25.52 ID:xR4O2pWH0

テナー「じ、自分の音が大きいことは、薄々わかってました…」

トラン「え、そうだったの?」

テナー「はい…。迷惑にならないよう、常に周りに配慮してましたし…」

ベース「…サックスって、音でかすぎって、よく注意されるもんね」

トラン「周りの音を聴けって言葉もよく聞くかも知れない」

テナー「はい…」

トロン「そうか。だからテナーは、音でかいのに引っ込み思案なんだぞ」

トラン「ああなるほどー!」

テナー「そ、そうかもです。否定はできません…」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 02:56:23.73 ID:xR4O2pWH0

トラン「でも、テナーちゃんは色んな楽器と合わせるからうらやましいな」

テナー「そ…そうでしょうか」

トラン「うん」

ベース「もっと、出てきたほうがいい。聴きたい」

テナー「や…やっぱりそう思いますか…!?」

ベース「うん」

テナー「そうなんです。テナーサックスは『聴こえない』ではだめなんです…!」

テナー「あくまで周りの音とどれだけきれいに溶け込めるかというところが課題であり、
    抑えて聴こえなくするというところに論点があるわけではなく、そもそもテナーサックスというものは」

ベース「…ふぁ」

16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 03:11:25.74 ID:xR4O2pWH0

ホルン「テナーっていつも他の音にきれいにとかしてるから、どこにいるのか分かりにくいのよね」スタスタ

トラン「むっ…出たな、妖怪パオーン巻き貝!」

ホルン「巻き貝って何よこの騒音突撃ラッパ!」

トラン「突撃ラッパはかっこいいもん。でも、ホルンは巻き貝だもんっ!失礼ですが!」

ホルン「な、なんですって~」

トロン「…あぁ、また二人の姦しい口論が発生したぞ」

ベース「狭い部屋でわいわいぎゃあぎゃあ。……はぁ」

ピアノ「まぁまぁ、ここは彼女達の楽しい茶番劇を見守るとしましょうよ。ふふっ」

ドラム「お前さり気なく毒吐くよな」

17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 03:18:31.03 ID:xR4O2pWH0

トラン「ところでホルンちゃん、前から気になってたんだけど!」

ホルン「なによ!」

トラン「どうしてそのホルンって楽器はベルが後ろに向いてるの!」

ホルン「なんでそんな事聞くのよ!」

トラン「吹奏楽編成の時に、ベルがこっちに向いててなんか困るんだけど!」

ホルン「はぁ!?」

トラン「なんか、こっちに向かって音がぶつけられてるみたいで困っちゃうんだよね!」

ホルン「そんなの知らないわよ、楽器作った人に言いなさいよ!」

18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 03:24:14.38 ID:xR4O2pWH0

トラン「お客さんは前にいるのに、どうしてホルンちゃんだけはわざわざ私の方向に音をぶつけてくるの!」

ホルン「だから!そういう細かいことは専門家に言ってよ!つーかぶつけてる気なんてさらさらないわ!」

トラン「ホルンちゃんはホルンの神さまじゃん、専門家じゃん」

ホルン「こればっかりは専門外。ホルンはもともと真っ直ぐな角笛だったってことしか知りません」

トロン(こいつ歴史が苦手だな)

トラン「ぬぬ~、わたし的には挑戦してきてるように思っちゃうの…」

ホルン「頭上でぱーぱーうるさいラッパに挑戦するほど私は暇じゃないんです」

トラン「ラッパじゃなくてトランペットだよ!まったくこれだから素人は!」

ホルン「どれも同じようにぷーぱーうるさいけどね!」

トラン「なに~!」

ホルン「なによー!」

トラン「人間だよこのー!」

ベース「……神さま」

19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 03:34:08.48 ID:xR4O2pWH0

『ベースについて』

トロン「おい、ベース」

ベース「…なあに」

トロン「わたし、ベースの持ってるエレキベースがやってみたいぞ」

ベース「…とろん、エレキベースににゅうもんするの?」

トロン「入門はしない。けど、体験がしてみたい」

ベース「……わかった。ちょっとまってて」

トロン「おうっ」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 03:39:22.60 ID:xR4O2pWH0

ベース「よいしょ…っと」ドスン

トロン「おお、でっかいあんぷだな」

ベース「…これ値段高いから、いい音なるよ」

トロン「ふふふ、たのしみだぞ」

ベース「とろんは、ピック、使う…?」

トロン「ぴっく?なんだそれ」

ベース「弦を弾く時に使う、爪みたいなやつのこと」

21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 03:45:49.50 ID:xR4O2pWH0

トロン「いい。つかわない」

ベース「どうして?」

トロン「だって、指で弾いてたほうがかっこいいもん」

ベース「…ほんとにいいの?」

トロン「うん」

ベース「…初めてだと、まだ指の皮がうすいから痛いおもいするよ?」

トロン「だいじょうぶ。わたし耐える」

ベース「そう、わかった」
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 03:48:20.72 ID:xR4O2pWH0

ベース「じゃあ、まずは持ち方から教えるね」

トロン「おう」

ベース「えっと…まず、このベルトを肩からかけます」

トロン「うんしょ…っ」

ズシリ

トロン「お…思ったよりも重い、エレキベース」

ベース「うん。最初は肩こりに悩まされるけど、なれると楽になるからね」

23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 03:49:23.95 ID:xR4O2pWH0

トロン「で、つぎはどうすればいい?」

ベース「これでおしまい」

トロン「え?チューニングとかはいいのか?」

ベース「だいじょうぶ。もうしてある」

トロン「ほぉぉ」

ベース「ほら、ここにねじがあるでしょ」

トロン「うん」

ベース「これはペグっていって、これを回すことによって弦の張力をかえて音程を変えるの」

トロン「へぇ」

ベース「今回はわたしがチューニングしたから、もうここはいじらなくていいよ」

ベース「……と言うより、いじっちゃダメ」

26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 09:38:04.51 ID:xR4O2pWH0

トロン「ふーむ…」

ベース「……」

トロン「……」

トロン「ムフフ。なんだか、かっこいいぞ」ドヤッ

ベース「似合ってるよ、とろん」

トロン「ほんとか?わたしにあってるか?」

ベース「うん。似合ってる」
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 09:44:59.59 ID:xR4O2pWH0

ベース「運指は、いじってれば規則性がなんとなくわかってくると思う」

ベース「だから、まずはやりたいようにやってみて」

トロン「そうか。ならさっそくやってみるぞ」

ベース「…どうぞ」

トロン「えっと…最初はこのへんを押さえて…」グッ

トロン「指で弾く」

ベーン

トロン「おぉぉ、なんかいい感じだぞ…っ」

ベース「弦はね、お琴みたいに爪弾くんじゃなくて、軽く叩くようにポンっと接触させて震わせるんだよ」

トロン「ポンっと接触させて震わせる」

ボーン

トロン「うおおおっ、良い感じだぞー!」

ベース「ふふっ」
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/09/08(土) 09:55:24.42 ID:xR4O2pWH0

┣¨┣¨┣¨┣¨ドド…

ホルン「なっ、なに?この地鳴りみたいな音は…」

トラン「なんかね、トロンちゃんがベースちゃんに楽器体験させてもらってるんだってー」ボリボリ

ホルン「へぇ、楽器体験ねぇ…。あっトラン、新聞とって」

トラン「ふぁい」ガサ

ホルン「ありがと」

トラン「うん」

ホルン「えっと、国際面…あった。中東でまた大規模デモ。へぇ…」

トラン「楽器体験。ちょっとたのしそうだよね」ズズ

ホルン「そうねぇ。あたしもやらせてもらおうかしら」

29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/09/08(土) 09:56:07.40 ID:xR4O2pWH0

トラン「試しに楽器体験やってきてみたら?面白いよ、きっと」

ホルン「ふん。いわれなくてもやってきますよ~だ」

トラン「ホルンちゃんがなにかしらの理由ですぐにやめるに5000ペリカ!」

ホルン「トランが5000ペリカを持っていないに6000ペリカ!」

トラン「ふふっ…勝負だね、ホルンちゃん」

ホルン「くく…臨むところよ」

30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 10:03:30.00 ID:xR4O2pWH0

ホルン「じゃあ行ってくる」

トラン「いってらっしゃ~い」ボリボリ

ホルン「ふふ…のんびりせんべいなんて食べてられるのは今のうちよ」

トラン「ゆってろ巻き貝さんめ~」

ホルン「なっ…、巻き貝って言うのはやめなさいってこのあい」

『だだだだ…!』

『とろん、だいじょうぶ…?』

トラン「…んあ?」

ホルン「……なにかしら、今の声」

トラン「さあ…」

31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 10:04:59.25 ID:xR4O2pWH0

ガチャ

トロン「あいだだだ…!乾燥してた指にヒビがはいったぁー!」

パックリ

トラン「ひえぇ……痛そう」

ホルン「……うわぁ」

ベース「あわわ…」

トロン「トラン!はやく絆創膏もってこいだぞ!このままじゃ死ぬ!」ブンブン

トラン「ちょっ!出血してる指を振り回すなぁ~!」

ホルン「目がっ…目がぁっ…!」

34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 16:35:07.40 ID:xR4O2pWH0

『バストについて』

ドラム「私は今、あることに気付いたのだ。諸君」

トロン「お?」

トラン「え?」

ホルン「なによ突然」

ピアノ「下らないことだったら承知しませんよっ♪」

ドラム「うむ」

35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 16:37:35.47 ID:xR4O2pWH0

トラン「で、気づいたことってなあに?」

ドラム「うむ。実は、私は昨日ピアノの奴にむねがちいさいですねっと言われたのだ」

ホルン「はあ」

トロン「ほお」

トラン「ピアノちゃん、そんなことをドラちゃんに言ったの?」

ピアノ「ええ、たしかに言いましたねふふっ」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 17:01:36.90 ID:xR4O2pWH0

ドラム「で、悔しかった私はお前らを大きい奴と小さい奴にグループ分けしてみたんだ」

ホルン「バストの大きさで?」

ドラム「そうだ」

ピアノ「ふふ、実にくだらない愚かしい行為ですねっ」

ドラム「まぁまぁそう言うな」

ドラム「でだ。お前らをグループ分けしてみたところ、ある仮説が浮上した」

トロン「なんだぞ…?」

ドラム「管楽器を担当してる奴は胸が大きく、息を使わない楽器の奴は胸が小さい。ということだ」

トランボーン「はぁぁー?」

ホルン「うそ~?」
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 17:11:18.61 ID:xR4O2pWH0

ドラム「ベース、どうだお前の胸は。客観的に見てでかいといえるか?」

ベース「………いえない」グス

ドラム「ではピアノ、お前はどうだ」

ピアノ「ど、ドラムさんには勝りますが、管楽器さんたちには劣りますね…。悔しいですわ…っ」

トロン「ぉぉ…」

ホルン「……マジなの?」
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 17:17:10.11 ID:xR4O2pWH0

ドラム「つまりだ、肺呼吸、腹式呼吸を大いに活用する管楽器奏者と、そうでないその他の楽器奏者には大きな違いがあるということなのだ!」

ババーーン!!

トラン「………」

ベース「………」

ホルン「そ…うなのかしらね?」

トラン「うーん、どうだろう」

トロン「ドラム。わたしの胸、でかい?」

ドラム「ああでかいとも。羨ましいほどにな…」

トロン「そうなのか…ありがとうだぞ」

39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 17:22:29.93 ID:xR4O2pWH0

『マーチについて』

トラン「ねぇねぇホルンちゃん」

ホルン「なあに?」

トラン「ホルンちゃんはマーチ系の曲をどう思う?」

ホルン「マーチ系の曲?」

トラン「うん」

40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 17:26:23.39 ID:xR4O2pWH0

ホルン「マーチねぇ…」

トラン「ホルンちゃんはマーチと聞いてどんな印象を持つの?」

ホルン「うーん。一言で言うと」

トラン「言うと?」

ホルン「嫌い」

テレビ『なんでやねんっ!』

ワハハハハ

トロン「だあーーーっはっはっはっは!!」バンバン

ドラム「うるさい」
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 17:29:45.43 ID:xR4O2pWH0

ドラム「トロン。少しテレビの音量を下げろ」

トロン「り、リモコンはどこだぞっ!?ふふっ…!!」

トラン「はいトロンちゃん、リモコン」

トロン「ありがとうだぞっ…!くふふっ」

トラン「どういたしまして」

ホルン「…で、ちょっとトラン聞いてよ。マーチってね、ほんとに退屈なのよ!」

トラン「え?」

ホルン「マーチになるとね、私は終始裏打ちしてるしかないのよ」

トラン「へぇ」

ホルン「しかもさ聞いてよ。あのね、マーチにおけるホルンてね、もうなんていうか打楽器みたいな扱いで」

トラン「うん…」

トラン(なんか、おしゃべりスイッチが入ったみたい)
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 17:33:05.75 ID:xR4O2pWH0

ホルン「マーチって、大概の曲は後半に転調するでしょ?」

トラン「うん」

ホルン「で、転調した後は一時的に緩やかな曲調になるわよね」

トラン「うん。なるね」

ホルン「その時に、他の楽器は今までとは少し違うフレーズを吹くでしょ」

トラン「転調したから今までの感じとは少し異なってくるよね」

43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 17:35:20.76 ID:xR4O2pWH0

ホルン「そうなのよ!だけどホルンは相変わらず裏打ちばっかりなの!」ブワッ

トラン「わっ…」

ホルン「他の人達はみんなみんな変わってるのに、私だけ後ろで未だにッパッパやってるのよ!」

トラン「で、でも多少の変化は」

ホルン「ちょっと音が変わってピアノとかになるだけなの!許すまじ!許すまじマーチ!」

トラン「へ、へぇ。でもさ、トロンボーンだって大体は裏打ちで…」

ホルン「………確かにボーンだって裏打ちあるわよ」

ホルン「でもボーンは途中で別の旋律に逃げるじゃない!」

ホルン「見放されてもなお独り寂しく私は裏打ちをし続けるの!」

ホルン「前半はまあいいわよ。だけど後半もッパッパなんて気が狂うわ!!」じだんだ

トラン(狂ってる狂ってる…)
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 17:36:02.05 ID:xR4O2pWH0

トロン「逃げるって表現は気にくわないぞホルン」

トラン「トロンちゃん。テレビ見てないのならちゃんと消してね」

トロン「おう」ピッ

トロン「ところでほるん、さっきの逃げるって表現は気にくわないぞっ」

ホルン「むっ、言うわねそそくさ逃避の音割れ楽器!」

トロン「なっ…!トロンボーンは音割れ楽器なんかじゃないぞ!」

ホルン「いいえそんなことないわ、割れてるわよ!」

トロン「それはへたっぴな人だぞ!」

45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 17:44:30.80 ID:xR4O2pWH0

トラン「わたしの親戚を侮辱したねーホルンちゃん!」

トラン「いい?トロンボーンの魅力は力強さにあるの。それでいて、時として裏で広がりのある綺麗な音を
    出して全体を支えたりする、そういう重要な楽器なんだからね!」

ドラム「だから。楽器はどれも重要で外すことができないって何度も言ってるだろ~」ボリボリ

ベース「…ドラム。おせんべいこぼさないで」

ドラム「すまん」

トロン「トランとドラムのいう通りだぞ。ボーンは大事なんだぞ!」

ホルン「へたっぴじゃなくても割れてる時あるわよね!」

トロン「ホルンの裏打ちエレファントエスカルゴ!金管は時としてそういう表現を使うんだぞ!」

トラン「そうだそうだー。同じ金管ならわかるはずだぁー」

ホルン「なっ…巻き貝っていうのはやめなさいって何回いったら」

ギャーギャー ワーワー

ピアノ(金管はどれも同じような気がしますけどね)

ドラム「同じ穴のムジナだなー」

ベース「……ケンカするほど仲が良いの。いいこと」
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 17:51:22.16 ID:xR4O2pWH0

『テナーの妹バリサキは、フルート以外の木管楽器が全て吹ける便利な娘だということについて』

テナー「あ、あの…みなさん」モジモジ

トラン「んあ?」

トロン「い?」

ホルン「…う?」

ベース「……え」

ピアノ「なんですふふっ?」

47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 18:07:16.35 ID:xR4O2pWH0

テナー「えと…今日は、皆さんに報告することがあります」

トラン「報告?」

テナー「は、はい…」

ベース「?」

トロン「報告ってなんだぞ、テナー」

ピアノ「ふふふ。くだらないことであれば容赦はしませんよ?」

テナー「ひ、ひぇぇ…」ガクガク
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 18:12:34.50 ID:xR4O2pWH0

トロン「おいピアノ。あまりテナーに圧力を加えるなだぞ」

トラン「そうだよ。不安定な心はリードミスにつながるかもしれないんだから」

ホルン「そうね」

ピアノ「…」

テナー「………あ、あの…、今日は皆さんに報告が」

ピアノ「す、少し出すぎたことを言いましたわ。ごめんなさいテナーさん」ペコリ

テナー「は、はぁ…どうも。でも、それよりも」

トラン「ピアノちゃんが謝るなんて珍しいね」

トロン「ピアノも本当はいいやつなんだな!うりゃ~」ワシャワシャ

ピアノ「や、やめるのですわっ、この騒音金管楽器っ!」///

49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 18:14:58.92 ID:xR4O2pWH0

ベース「…そういえば、コンクールとかになるとリードミスが多くなってる気がする」

テナー「あ、あの……それよりも今日は皆さんに…」

ドラム「緊張するからだろう?」

トラン「私たち金管は、唇をほぐしておかないと音がガチガチになっちゃうんだよ」

ドラム「ほお」

ホルン「マウスピースも、あっためておかないと馴染みにくくなるの」

ベース「へぇぇ」

テナー「…あのー!報告してもよろしいでしょうかー!」

50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 18:22:01.48 ID:xR4O2pWH0

トラン「ああごめんテナーちゃん。いいよ話して」

テナー「ええと…それじゃあ、話しますね」

トロン「おう」

ホルン「なにかしらね」

ドラム「テナー、早く放せ」

テナー「は、はい。え…えと、実は今日、わたしの妹が来てるんです…」

一同「……………」

51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 18:26:47.95 ID:xR4O2pWH0

一同「いもうちょ!!?」

テナー「はい…いもうとです」

トラン「嘘、テナーちゃんに妹なんていたの…?」

テナー「は、はい」

ホルン「どうしてもっと早く言ってくれなかったのよ」

ドラム「水臭いやつだな」

テナー「えっと…実は、妹のバリトンサックスが暫くの間修理に出されてたんです」

俺(わしが育てた)

テナー「それが、昨日の晩に戻ってきたので…皆さんに紹介しようかな、と…」

ドラム「ああなるほど」

ホルン「そういうことか」

テナー「は、はい。そういうことです」

ピアノ「ふふ、テナーさんの妹さんですか。実に興味深いですわ」

ベース「……だね」

トロン「テナー、早くその妹ってやつを出せだぞ!わたしそいつと友達になりたいぞー!」グイグイ

テナー「あぅあぅあぅあぁバリサキ入ってきてぇぇぇぇ」

53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 18:37:13.78 ID:xR4O2pWH0

ガラッ

バリサキ「はい!わたしが先程お姉ちゃんに紹介してもらった、バリサキでーすっ」

トラン「わーお!」

トロン「おお…なんだか、いい感じに明るいやつだぞ!」

ドラム「ほお。テナーとは反対のお騒ぎ後輩タイプか」

ホルン「ふふっ、テナーに似て可愛いじゃない」

ピアノ「なかなかですわねー」

ベース「…うん」

バリサキ「エヘヘ、ありがとうございまーす」
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 18:40:40.87 ID:xR4O2pWH0

テナー「あの…わたしの妹、フルート以外の木管楽器を全部吹くことができるんですよ…?」

トラン「ええ!」

ホルン「そ、それってマジなの…?」

バリサキ「はい。まじです」

トロン「おおぉ…こいつすごいぞ!万能だぞ!」

ピアノ「これは使い道が有りそうな人材ですわっ」

ドラム「こらこら。いくら後輩だからって酷使したりはするなよ」

トラン「ええ~。今からお茶入れてきてって頼もうかと思ったのにぃ」ボリボリ

ピアノ「鬱陶しいファンファーレの如き考えですわね」

トラン「なっ、ファンファーレをばかにするなー!」

55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 18:46:25.15 ID:xR4O2pWH0

バリサキ「わたし、専門はバリサキなんです。他の楽器は中学2年生程度の実力しか持ちあわせてません、はい」

ホルン「あら、そうなの?」

バリサキ「そうなんですよぉー」

ドラム「それは致し方ない」

ベース「…全ての楽器が得意ってことは、なかなかない」

バリサキ「そうなんです。他の楽器は趣味って程度であって、本命ではないんです」

テナー「い…妹は多趣味なのですよ」

トラン「へぇぇ。でもフルートは苦手なの」

バリサキ「はいっ。フルートは先っぽもぎ取ってフーフーやってみましたが全く音が出ませんでした!」
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 18:53:45.29 ID:xR4O2pWH0

バリサキ「こんな使えない後輩ですが、どうか末永くよろしくお願いしまーす」ペコリ

ドラム「ああ。こちらこそよろしく」

ベース「…宜しく」

ホルン「よろしくね」

バリサキ「はいっ」

トラン「よーし、じゃあ今日の夕食は鍋に決定だねー!」

トロン「お祝いだー!」

ピアノ「ふふっ、いかにも体力の消費が激しいトランペットの考えそうなことですね」

トラン「バテやすいことは認める。けど食いしん坊だということは認めないもん」

57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 19:00:59.38 ID:xR4O2pWH0
~補足~

『バリサキについて』

サックスの中でもサイズが小さいS.saxの方が妹のイメージが強いのですが、S.saxよりもバリサキの方がメジャーなので。

気の弱い内気な姉テナーをしっかり支える、出来る妹のバリサキちゃん。そこにシビれるあこがれる
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/08(土) 19:01:47.55 ID:xR4O2pWH0

『フルートについて』

ドラム「ここでもうひとつ、重大な発表があるぞ」

ベース「……、」

トロン「?」

トラン「んあ?」

ホルン「はぁ。こんどはなによ」

ドラム「ふっふっふ…」

ベース「………」ニヤ

トラン「…まさか、こんどはドラちゃんの妹がやってきて…」

ドラム「いや、それはないし居ない。居たのはこいつだ」

フルート「はじめましゅて」

59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 19:56:06.19 ID:xR4O2pWH0

トラン「え!?」

ホルン「なっ」

フルート「やっほ~おねいちゃんたち」

      『だれ!!?』

ドラム「フルート、こいつらにきちんと自己紹介しなさい」

フルート「ふぁ、えっと…どうもこんにちわ。わたし、ふるーとっていいましゅ」ペコリ

ホルン「…」

トロン「…」
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 20:53:46.49 ID:xR4O2pWH0

トロンホルン「んほおおぉぉぉ!!」

フルート「!?」

ホルン「なにこの子すんごいかわいぃぃぁぁ!」

だきっ

フルート「ふぇ…!?」

トロン「あっ、ずるいぞホルン。わたしにも抱っこさせろ!」

ホルン「いやよ。トロンはボーンのケースにでも抱きついてなさいっ」

トロン「あんな固い箱、だきたくないぞ!」

ホルン「あ、ちょっと!」

ワーキャー フェェ

トラン「ど…どうしたの、あの子」

ドラム「昨日の晩に準備室で物を漁ってたらな、こいつのフルートが出てきたんだ」

61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 21:10:57.19 ID:xR4O2pWH0

ベース「……地層の奥深くに、眠ってた」

トラン「てことは、この子は暫くのあいだ準備室におきっぱなしだったってことー!?」

ドラム「ああ、そういうことになるな」

ベース「…うん」

トラン「そんな…。わたし全然気付かなかった…」

ベース「…同じく」

ドラム「私もだ。知らなかった」

62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/08(土) 21:43:52.93 ID:xR4O2pWH0

ガラッ

テナー「ふふふ……。我らが木管楽器が着実に勢力を拡大していっているようですね」

ホルン「えっ?」

トロン「なにっ?」

フルート「?」

バリサキ「…ムフフ。このまま行けば議席の半分以上を獲得できるねお姉ちゃん!」

テナー「そうです…。もう肩身の狭い思いはせずに済むのですよ」

テナバリ「ふふふふふふふふふ」

トラン「あわわわわ…」

ピアノ「あら…、それは大変由々しき問題ですわ」

ドラム「今までプーパーうるさかったのが、今度はキーキーうるさくなるんだからな」

ベース「…ぐぅ」

ピアノ「はあ。まったく、想像しただけで歯が浮く思いです」

ベース「…」

ベース(明日は、みみせん買ってこよう)

64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 01:05:36.05 ID:xprfnOSn0

『お気に入りな曲について』

トラン「やったやったやったー」ドタドタ

フルート「やったやったぁー」トテテ

ドラム「んだよ…。朝っぱらから狂喜乱舞しやがって」イライラ

ベース「…どらむは、朝不機嫌。いくない」

ドラム「はいはいすんません」

65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 01:12:04.45 ID:xprfnOSn0

トラン「ねえみんな聞いて聞いてー!」カンカンカン

フルート「きいてきいてー」

ホルン「なによ」

トロン「なんだぞ」

トラン「ふふふ…いいか~、見て驚くなよおまえたち~」

フルート「おどろけー」

ホルン「はぁ…何だか知んないけど早く見せなさい」

トラン「フッフッフ。じゃーん!!」

つ楽譜

66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 01:14:26.14 ID:xprfnOSn0

トロン「お?」

ホルン「これは…」

ベース「……楽譜だね」

ドラム「だな。何処でこんなモノ拾ったんだ」

フルート「えっとね、ひよったんじゃないの。ポストにはいってたの」

ホルン「ポストに入ってた?」

フルート「うん」

67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 01:16:28.45 ID:xprfnOSn0

ホルン「ふーん。ポストに楽譜がねぇ」

ドラム「送ってきたのはどこのドイツだ」

トラン「えっと、送ってくれたのは吹奏楽団の指揮ちゃん、だね」

フルート「だよー?」

トロン「……っ!?」

ホルン「指揮…ちゃん?」

ベース「…………………」

ドラム「ということは、その楽譜は…」

トラン「んあ?」
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 01:19:45.39 ID:xprfnOSn0

トロン「おいみんな…とらんのやつが、今回の新しい曲を持ってるぞ」

ドラム「な……、ん…だと」

ホルン「今回の」

ベース「新しい曲…」

トラン「えー?」
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 01:22:35.45 ID:xprfnOSn0

ホルン「…」

トロン「…」

ドラム「…」

トラン「な、なあにみんな。急に黙りこくっちゃって」

ベース「……………」

トロン「…」ヒュッ

グボォッ!!

トラン「がはっ…!?」

70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 01:33:14.57 ID:xprfnOSn0

トロン「総譜、奪ったりー!」

    □
へ○ノ  
   |∧  
  /  ○| ̄|_

ドラム「よくやったトロン!」

ホルン「んーさてさてどれどれ、今回の曲は何かなぁ~?」

トロン「ほいホルン。開けてみてだぞ」

ホルン「オッケー」ガサガサ

トラン「」

フルート「……とらんおねいちゃん、らいじょうぶ?」サスサス

トラン「………」ゴフッ

71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 01:38:23.62 ID:xprfnOSn0

ホルン「おっ」

ホルン「出ましたっ、出ましたー!」

トロン「なんだぞ、なんだぞっ」

ドラム「……」

ベース「わくわく」

ホルン「…!」ニヤァ

ホルン「ムフフー。皆さーん。えーとぉ。今回演奏する曲名はぁー」

ドラム「…!?」

ホルン「あ、ちなみにぃ。今回はぁ。二曲やるみたいなんでぇー」ジラシ

トロン「二曲…!?」

ホルン「そぉ。だからぁ。まずは一曲目からぁ。発表しちゃったりぃ。なんなりしちゃうかも~」

ベース(……………)ウズウズ

ドラム(…ええい早く家この巻き貝!)

72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 01:44:08.07 ID:xprfnOSn0

ホルン「では、発表しまーす」

ドラム「タララララララララララララ」ロール

ホルン「はい!まずは一曲目『アルヴァマー序曲』!」ジャン

ホルン「もう二曲目は、バンドとコーラスのための『ソーラン・ファンク』でーす!」ババーン

トロン「うぉぉ、いやったぞーっ!」

フルート「わぁっ」

ドラム「よしよし!私が最高に活躍できるものだ!」

ベース「…これなら、ベース、おいしいところもってける」

ピアノ(まぁ…。私なんて活躍どころか出れもしないのに…)

トロン「おいトラン。わたしとお前とフルートにソロがあるぞこの曲」

トラン「ふっかーつ!」

73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 01:51:17.51 ID:xprfnOSn0



バリサキ「で、これが今回演奏する曲目ですかぁー?」

ベース「…うん」

フルート「そおだよー?」

ドラム「どうだ、最高のショーになると思わんかね。特にこのソーランファンクあたりが」

ホルン「あんたドラムスが入ってる曲になると本当に幸せそうにするわね」

ピアノ「まったく、私なんて出れもしないのに。露骨すぎですわっ」

ドラム「まあな!まあな!」ワシャワシャ

トラン「いだだだだ…!」

テナー「ふふ、嬉しそうで何よりです」

74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 01:59:15.94 ID:xprfnOSn0

バリサキ「わたし的には大草原の歌もやりたいんですけどねー」

テナー「こら…。バリサキったらわがままを言うんじゃありません」

バリサキ「渚スコープ!!お姉ちゃんの弱点を発見!!」ピコーン

テナー(バリサキ…)

ベース「わたしは、リードの『吹奏楽のための第二組曲』もやってみたいな」

ドラム「第一楽章のソン・モントゥーノはbassさまさまだな」

ベース「…うん。コントラバス、渋くてかっこいい」

ドラム「おい自分で言うな」

ベース「えへ…」
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 03:54:20.49 ID:xprfnOSn0

トロン「ホルンは、お気に入りの曲とかはないのか?」

ホルン「私が気に入ってる曲?」

トロン「うん。そうだぞ」

ホルン「そうねぇ~。私はぁ…」

トラン「ホルンちゃんが好きな曲はアフリカン・シンフォニー!」

ホルン「なっ…///」

76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 04:14:34.08 ID:xprfnOSn0

トラン「あら?ひょっとして図星?」

ホルン「そ、そうよっ。なによ悪い!?」

トラン「いやべつにー。えへへ」

ドラム「フン。お前だってアフリカンシンフォニー大好きだろうが」

ピアノ「練習中、暇さえあればピープー吹いてますわよね」

ベース「そして、ほるんに『一緒に吹こうよ』って、誘うんだよね」

トラン「やっ……、ち、ちが……///」

ドラム「で、二人仲良~く合奏するんだよな。目をバッチリあわせてさ」

ベース「うんうん」

ピアノ「お互いがお互いのことを大好きなんですねぇ。良かったですねぇ」

トラン「////////」

ホルン「/////////////」ピーッ!

77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 04:19:39.15 ID:xprfnOSn0

ピアノ「まあ。お二人とも顔が真っ赤ですわぁ♪」

トラン「うっ、うるさいなーぁ!」

ホルン「ピアノなんか端っこで椅子でも並べてればいいのよばかーっ!」

ピアノ「言われずともハープとピアノが曲中にないので私は最初から外野です」

ドラム「ご愁傷様……」

ピアノ「どうも。さて、二人の仰る通りに椅子を並べるとしましょうか」カッカッカッ

トロン「ちょっちょっと待てだぞピアノ!おまえハープなんてできたのかー!」

ピアノ「ええ出来ますが。皆さんには言ってませんでしたっけ?」

トロン「ない!」

ピアノ「あらあら、ふふっ」

ドラム「ピアノはもっぱら高級楽器担当か」

ベース「そうだね」
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 06:24:28.08 ID:xprfnOSn0

『ハープ運搬のお手伝い』

~とある日の午後~

トラン「さあテナーちゃん……。この中から一枚カードを選んで下さい」

テナー「え…えっと………」

テナー「………これでしょうか?」スッ

トラン「………」

テナー「………ひぃっ!!?」

トラン「いやっったああテナーちゃんがジョーカー取ったあああああ!!」
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 06:26:23.31 ID:xprfnOSn0

ピアノ「はぁ……決まりましたか?わたくしのハープ運搬のお手伝いをしてくれる人は」

トラン「いや、まだ決着はついてない…。けどだいぶ大詰めのところにまで来てるよ…」

テナー「そうですね…。一度でもカードの選択を誤ったらその時点で試合終了のところにまで来ています」

ピアノ「はぁ…。そうなんですか大変ですわね早く終わらせて下さい」

トラン「午後の自由を手に入れるため遂にここまで来たんだもん…。焦って負けるわけにはいかないよ」

テナー「わたしも…午後のお昼ねタイムのために負けるわけには行きません」

トラン「だからここは慎重に勝負をするよ!」

テナー「どうぞ、いつでもかかって来てくださいっ」

ピアノ「…全く。もう何でもいいですからさっさと決めて下さい」

81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 07:40:35.37 ID:xprfnOSn0

~三十分後~

トラン「やったやったやったやったやったあがったあーーっ!」ピョンピョン

テナー「そ…………んな……………」

ピアノ「決まりましたかー、手伝いの人員はー」ガラッ

トラン「決まった!決まったよピアノちゃんっ!」うきうき

ピアノ「ああそうですか。で?どちらなんです?今回のお手伝いさんは」

トラン「それはズバリ!」

テナー「わたしです……」

82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 07:49:29.77 ID:xprfnOSn0

ピアノ「ふむ、テナーさんですか。よろしくおねがいしますわ」

テナー「はい……」

トラン「ねえねえピアノちゃん、これでわたしは晴れて自由の身なんだよね?」

ピアノ「ええ」

トラン「てことはあっち行ったりこっち行ったり好きなことしていいってことなんだよね!?」

ピアノ「ええどうぞ好きにして下さい」

トラン「いやったーじゆうーー!!」ピョンピョン

テナー「はう…。トランさん、うらやましいです…」

トラン「ふっふっふ~。いいでしょ~」

テナー「うぅぅ…」
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 07:55:43.91 ID:xprfnOSn0

トラン「さてと、早速わたしは午後の自由を堪能するとしますね~」

ピアノ「あー喜んでるところを悪いんですけどやっぱりあなたには付いてきてもらいますわ」

トランさん「はあああああああああああああああああああああ!?」

テナー「え…、結局トランさんも行くんですか…?」

ピアノ「そうしてもらいます」

トラン「なんでよピアノちゃん!なんでよ!?」

ピアノ「何故って、今回運ぶのはグランドハープだったということを思い出したからです」

トラン「ぐっ…グランドハープ?」

テナー「グランドハープってなんでしょうか…」

ピアノ「数あるハープの中で一番大きい種類と言われているハープです」

トラン「い……一番おっきな種類のハープ…?」

ピアノ「そうですわ」

84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 07:56:14.49 ID:xprfnOSn0

ピアノ「故にあなたの力も必要なのですトランさん」

トラン「うう…。でもグランドハープは二人いれば十分に運ぶこと出来るよね…」

ピアノ「私が通っている音楽学校は段差が結構ありますから、協力者が二人では足りないかもしれませんの」

トラン「お…」

テナー「音楽学校…?」

ピアノ「はい」

トラン「な、なんでピアノちゃんだけ私達の中でたった一人だけ音楽学校に通ってるのー!」

ピアノ「趣味です」

トラン「趣味ー!?」

ピアノ「あら、音楽をより一層極めることがいけませんか?なんならトランさんも入りますか?」

トラン「いいです!ていうかそんなおっきいものここに運んだらあの人にバレると思うんだけど!」

ピアノ「私たちのことなんてとっくにバレてると思いますけど」

トラン「うっそおおおおおおお」

85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/09(日) 23:50:09.45 ID:xprfnOSn0

テナー「あはは…。私たち何だかんだでピアノさんにものを運ばされてしまいますね」

ピアノ「気のせいですわ」

トラン「気のせいじゃない…思い出した。この間なんかよくわかんないケースをいっぱい運ばされた…」

ピアノ「あれはここに無いものを向こうの実家から持ってきたいと思いまして」

トラン「だからそういうものは自分で運べこのぉー!!」

ピアノ「はいはい。エクスクラメーションマークはいいですからさっさと私に付いてきて下さい。行きますよ」スッ

トラン「ぐぐぬぬ、ピアノちゃん…強制的すぎるよぉ」

テナー「トランさん、これはもう仕方ありませんよ…。行きましょう」

トラン「うん…」

87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/10(月) 02:46:08.84 ID:QgVYZjnw0

~音楽学校・校内~

ピアノ「さて皆さん、早速これを運んでもらいますわよ」ズーン

トラン「でっか!ハープケースもでっか!」

テナー「人の平均身長くらいは余裕にありますね…。いったい重量はいくつなのでしょう…」

ピアノ「重さは種類や個々によって違いますが、大体の重さは30~45kgといったところですわ」

テナー「よんじゅ………っ」

トラン「それって直立した女子中学生一人を担いで階段を降りるのと同義じゃないですかあああ!」

ピアノ「例えがアレな気がしますが、まあそんな感じです」

ピアノ「その上この楽器は非常に高級かつ高額です。もし万が一落としたりでもしたら…」

テナー「その時は……」

トラン「生徒であるピアノちゃんが責任者だね!」

88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/10(月) 02:52:22.40 ID:QgVYZjnw0

ピアノ「そうならないためにも細心の注意をはらっての運搬をお願いしますと申し上げているのですわ」

トラン「いやぁぁぁそういう時にはなにかこう見返りのようなものがないとなぁぁぁぁ!」

ピアノ「みかっ………、はぁぁ!?」

テナー(トランさん……)

ピアノ「ちょっと、見返りって一体どういうことですの!」

トラン「グヘヘ。この仕事が片付いたあかつきにゃあそれなりの対価を要求させてもらおうと思いやしてねぇ…」

テナー「たいか…ですか」

トラン「んだんだ」

ピアノ「こ、この下衆!今になってその態度とは一体どういう風の吹き回しですの!?」

トラン「いんやぁでもさぁ?こういう大事なことはさぁ?タダで契約するのは無粋というものですぜぇ?」

ピアノ「あ……貴女のほうがよっぽど無粋ですわこの守銭奴!」

89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/10(月) 03:04:52.84 ID:QgVYZjnw0

トラン「おやおやぁ~これはぁ交渉決裂という方向でー宜しいのでぇ?」

ピアノ「ぐっ…」

テナー「それだと…ここまで歩いてきた労働力が報われません……」

トラン「おまけに家でハープの練習もできねえって、そんなのやでしょぉ?」

ピアノ「……分かりました。私の懐が許す範囲でならその要求とやらにお答えしましょう」

トラン「グフフ、まいどぉぉ~」モミモミ

ピアノ「…で!?要求は何ですか!?」

トラン「要求は帰りにアイスクリームをおごることだよっ」

ピアノ(ああ馬鹿でよかったっ)
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/10(月) 03:44:09.02 ID:QgVYZjnw0



ピアノ「では、まずは楽器をケースに入れますのでお手伝いをおねがいしますわ」

テナー「はい」

トラン「はーい」

ピアノ「それじゃあ、せーので持ち上げますよ。せーのっ」

テナー「んっ…!」ゴトッ

トラン「よいしょっ」

ピアノ「しっかりと持ちましたか?次は移動です。くれぐれも慎重にお願いします」

テナー「はっはいっ」ジリジリ

91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/10(月) 03:49:06.61 ID:QgVYZjnw0

トラン「わぁぁ…わたしハープを触るの初めてだよ」

ピアノ「変なところを持って動かすと簡単にぶっ壊れますからね…っ。気をつけてくださいよ…っ」

テナー「はいっ…」

トラン「あっそれよりも見て。弦がこんなにいっぱいー」

ピアノ「…ちょっとトランさん聞いてますっ?」

トラン「ねえねえテナーちゃん。この弦の所にさ、ゆで卵押し付けてみたいと思わない?」

テナー「おっ思います。すぱすぱ切れて楽しそうですっ」

ピアノ「話を聞け!警戒をしろ!」
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/10(月) 03:56:00.89 ID:QgVYZjnw0

やっとこさで収納を完了し、階段をクリアし外へ。

テナー「はぁぁ~…」ヘナ

トラン「結構重かったねー…」

テナー「ですねぇ…。全身の筋肉が引き伸ばされてる感じがします…」

トラン「あー暑いっ」

ピアノ「ふう…。ここまでは極めて順調ですが…油断はしませんよ」

トラン「ん?油断って、なにか心配な要因でもあるの?」

ピアノ「ええありますわ。現に私が最も危惧しているよういんが今目の前に」

トラン「えっ?えっ?」キョロキョロ

テナー「あはは…。最後まで身長に運びましょうねトランさん」

トラン「うん」
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/10(月) 04:00:37.64 ID:QgVYZjnw0

ピアノ「さあ今度はこれを家まで引きずっていきますよ」

トラン「ええっ。引きずったらケースに傷がついちゃうよピアノちゃん」

ピアノ「下を良く見て下さいトランさん」

トラン「どれどれ。…あっ」

テナー「ローラーですね」

ピアノ「これなら帰りは持ち上げる必要なしですわ」

トラン「よっ。いいものつけてるねハープケースさんっ」ツンツン

ピアノ「とは言えケースはこの形ですから、不意に押すと転倒の危険がありますのでくれぐれも慎重にお願いします」

トラン「うおっ危ない!」

テナー「了解です」

ガラガラガラ

             ・
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/10(月) 04:06:25.89 ID:QgVYZjnw0

ドラム「で、こんなデカ物を言えまで運んできたってわけか」

ピアノ「そうです」

トラン「どうだっ…!このスケールっ…!そしてこの圧倒的存在感っ…!!」

ドドドドドドドド

トロン「おお…」

ベース「……なんというおおきさ」

バリサキ「わぁぁすごいすごい!先輩これ本物のペダルハープじゃないですかあ」

フルート「ふぁぁ~、ほんもののゆで卵切りカッターだぁ」

ベタベタ サワサワ

ピアノ「ちょっと……あまり人のものをベタベタ触るんじゃありませんわっ」

ホルン「あ、ごめんなさい」

フルート「ごめんなさい~…」

ピアノ「まったくもう…。ケースも合わせると結構な値段なんですからね」

トラン「えっ?ってことはこれ学校のじゃなくてピアノちゃんのマイハープ!!?」

ピアノ「そうですけど、何か」

トラン「なにかって……、このお嬢様!もっとアイスクリームおごってくださいお願いします!」

ピアノ「お・こ・と・わ・り・です!!」

97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/10(月) 21:05:17.54 ID:QgVYZjnw0

『バンドとコーラスのためのソーランファンクについて』

トラン「ああぁぁぁあぁぁぁ」

トロン「あぁぁぁああぁぁああ…」

フルート「わーぁ」

ホルン「はいはい今日はなんですか」

98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/10(月) 21:20:40.64 ID:QgVYZjnw0

トラン「ちょっとホルンちゃんこれ見てよぉ」

トロン「わたしのも見てだぞホルン!」

フルート「みてだぞ~」

ホルン「はぁー?なにをよ」

トラン「わたしの楽譜!」

トロン「わたしの楽譜だぞ!」

フルート「ぞ!」

ホルン「どれどれ」カサ

99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/10(月) 21:52:14.05 ID:QgVYZjnw0
solo.

ホルン「あら。あんたとトロンにはソロがあるのね。いいな」

トラン「違うそこじゃない!」

ホルン「は?」

トラン「だから!見て欲しいのはそんなところじゃないの!」

ホルン「…じゃあどこ見ればいいのよ」

トラン「これだよこれ!五線譜からぶっ飛んだところにある、このおたまじゃくしだよ!」

101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 01:27:10.75 ID:1SE/DiXD0

ホルン「なにこれ」

ドラム「ふむ。トランペットの楽譜なのに、おたまじゃくしがフルート並の場所にあるな」

テナー「はい…」

ベース「……これ、音出すのつらいよね?」

トラン「そうそうそれ!あたしが言いたかったのはそれだよベースちゃん!」ユサユサ

ベース「あぅあぅあぁぁ」ガクンガクン

102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 01:28:44.81 ID:1SE/DiXD0

テナー「こ、こんなに高い音…トランペットは出せるのでしょうか…?」

トラン「だせる…」

ドラム「なんだ。出せるのなら別にいいじゃないか」

ホルン「そうよ。それならわざわざ絶叫するほどのことでもないわ」

トラン「違う違うの!そうじゃないのぉぉ…」エンエン

ホルン「はぁぁー?」

ドラム「ふむ…。音出しが問題ではない、か」

ベース「…もしかして、この音の高さでのソロ、というところに問題があるの?」

トラン「そうそうそうそれだよ!」
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 01:34:34.64 ID:1SE/DiXD0

トラン「この高さでも、同じパートの人がいるなら何の問題もないよ」

トラン「だけど…これはソロ」

トラン「こんな高い音を、大勢の聴衆の前で独りで吹く…」

トラン「失敗したら絶対に誤魔化せないこの旋律っ…。考えただけで心臓が爆発するうわぁ!」ガクガクガク

フルート「はわわわわぁー…!」ドタドタ

ドラム「くくく。意外と精神脆いんだな」

テナー「で、でも…難易度の高いフレーズを一人で吹くのは」

ホルン「イメージしただけでも恐ろしいわね」

104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 01:37:50.63 ID:1SE/DiXD0

トロン「わたしのなんか見てみろだぞホレ」ビラ

テナー「これは?」

トラン「ぬ…」

ピアノ「トロンボーンには珍しい、音符ののこぎり山脈ができてますわね」

ベース「ほんとだ」

ドラム「かつ音が高い。メロディーも長い。お前らふたりとも終わったな」
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 01:39:29.51 ID:1SE/DiXD0

トロン「こ、こんなにいっぱいの音…。スライドが大変だぞ……」

トラン「作曲者ぁ……」フラフラ

ドラム「私は終始ソロみたいなもんだから慣れているよ。あぁ気が楽だなぁ」チラリ

トラン「うぬぬ…!」

トロン「おのれだぞ…」

ホルン「ていうか、あんたら神さまでしょ。これくらい何とかしなさいよ」

バリサキ「先輩達には悪いですけど、人間の方も吹けますよこれ」

ピアノ「ですよねーっ」

トランボーン「吹けるよ!!でも精神の話は別だ!」

106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 01:41:15.15 ID:1SE/DiXD0

『木管楽器奏者がリードをはむはむ咥えていることについて』

ドラム「おらお前ら。さっそく試演奏するぞ」

トラン「えっ、もう?」

トロン「ちょっと待て。わたしまだ全体をしっかりと把握できてないぞ」

ドラム「こまけぇこたあいいんだよ。譜をその場で読みやがれ」

フルート「よみやがれぇー♪」

トロン「そ、そんな」

テナー「あわわわわ……」ガサガサ

バリサキ「お姉ちゃん、楽譜一枚落ちたよー」

テナー「あぁあぁぁありがとうですバリサキ…」

107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 01:42:44.27 ID:1SE/DiXD0

プープー プープー

トラン「ホルンちゃん油貸して。この間切らしちゃったんだー」

ホルン「いいけど、種類はあんたのと合ってるの?」

トラン「どうだか忘れたけど多分平気」

ホルン「ならだめ。今すぐお店の方に行ってあの人からこっそり買って来なさい」

トラン「エェェそれじゃあ今日のお菓子買えないよぉ…」

ホルン「いいから行く!」

ピアノ「…はあ。私達にとって楽器準備の待ち時間は暇ですわね」

ドラム「ああ…」
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 01:46:35.83 ID:1SE/DiXD0
ピアノ「ピアノなんて椅子に座るだけである程度のことは終了だというのに管楽器と来たら…」

ドラム「…あぁ」

ベース「よいしょ…っ」ドスン

フルート「おねいちゃん。譜面台にコードがひっかかってるよー」

ベース「え…?」

トロン「あっ譜面台がァァァ!!」ガシャァアァァン

ホルン「あいったぁ!!……ちょっと何すんのよトロン!」

トロン「あ…いや違う!やったのはこいつで…」

バリサキ「あたしですかあー!?」

トロン「いやそうじゃなくて…。あれ、誰だぞ?」

フルート「ふるーとじゃないよお」

ドラム「おぉいまだか。いい加減待ちくたびれたぞゴラァー」カンカンカン

ベース「ちょ…ちょっとまって。まだあんぷが」

ドラム「はやくしてくれよな」

109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2012/09/11(火) 01:52:48.29 ID:1SE/DiXD0

しばらくして

ホルン「ポーポー」

トロン「ブォーーー」

トラン「パーパーパーパパパ」

ドラム「……」

ピアノ「ドラムさん。わたくし暇ですので、ちょっとお茶を入れてきますわ」スッ

ドラム「ああ…」

テナー「ゴソゴソ」

バリサキ「…」カチャカチャ

ドラム「………」イライラ

110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2012/09/11(火) 01:53:41.83 ID:1SE/DiXD0

ドラム「……ええいサックス姉妹、まだ準備できんのか!」

テナー「ふぁ。もうひょっとまっへふらはいドラムはん…」ハムハム

ドラム「嫌だ…。もう嫌だ待てない!」

バリサキ「すいまふぇんせんふぁい!れも、まふぁひゅんびれきてないんれふぅ!」ハムム

ドラム「…………さっきから眺めていれば、揃いも揃ってリードをはむはむ咥えやがって…」

ドラム「貴様ら私をおちょくっているのか!ああ!?」シャーン

バリサキ「すっすいまふぇんせんはい!でもこれはしかたないのでふ!」

テナー「こうしてリードを咥えてないと……しっくりと馴染まないんです…」

ドラム「んなこととうに心得ておるわ私は貴様らののろのろとした準備が気にくわないんだー!」ドンッ

姉妹「そんなぁ…」

111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2012/09/11(火) 01:54:43.23 ID:1SE/DiXD0

トラン「だめだドラちゃん待ちすぎてわけわかんなくなってる」

ホルン「放っておけばまた元に戻るでしょう」

ドラム「トラン!前から気になってたがそのドラちゃんてのは止めろ!私は[たぬき]か!!」

トラン「えぇー?」

ドラム「だからよく聞けトラン。私の名はドラムだ!四次元ポケットでは無い!」

トラン「わかってるよドラちゃん!」

ドラム「きっさまー!」

_______

バリサキ「準備が出来ましたよ先輩」

テナー「こ、この度は皆さんに多大なるご迷惑をおかけしまして誠に申し訳ありませんでした」ペコペコ

ホルン「なになに。いいってこと」

トロン「元はといえばドラムが急に合奏するって言い出したのがよくなかったんだぞ」

フルート「うにゅうにゅ」

112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2012/09/11(火) 02:07:11.40 ID:1SE/DiXD0

『金管楽器奏者はすきあらば舌なめずりすることについて』

ジャーン

ベース「…ふぅ」

トロン「とりあえず、ひと通りとおしたぞ」ペロ

トラン「だね。あぁ~疲れたぁ」ペロ

ホルン「こらっ。トランたら、地面で寝ないの!」ペロ

トラン「えへへ~ごめ~ん」ペロ

113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2012/09/11(火) 02:12:13.92 ID:1SE/DiXD0

ピアノ「皆さん、初見にしては中々の演奏でしたわっ」

トラン「えへへーありがと。いや~楽しかったぁ」ペロ

トロン「曲は知ってたけど、やっぱ初見演奏は落ち着かないぞ…」ペロリ

バリサキ「ふふ、先輩って意外と慎重派なんですね。可愛いですっ」

トロン「なっ…、かっ、かわいくなんて…ないぞ……///」

バリサキ「またまたぁ~、これだからもぉ先輩はええのですぅええのですぅ!」ダキッ

トラン「わっわっ…やめろだぞバリサキぃ…」カァ
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2012/09/11(火) 02:22:32.90 ID:1SE/DiXD0

ピアノ「皆さん、初見にしては中々の演奏でしたわっ」

トラン「えへへーありがと。いや~楽しかったぁ」ペロ

トロン「曲は知ってたけど、やっぱ初見演奏は落ち着かないぞ…」ペロリ

バリサキ「ふふ、先輩って意外と慎重派なんですね。可愛いですっ」

トロン「なっ…かっ、かわいくなんて…ないぞ……///」

バリサキ「またまたぁ~」

トロン「///」

ピアノ「さて。ソーランファンクの試演奏は結構です。問題はアルヴァマー序曲ですわっ」

フルート「ふぁ」

ドラム「ふむ」

ベース「……むむ」

ホルン「…」ペロ

トロン「……」ペロ

トラン「なになにどしたの。みんな黙り込んじゃってさ」ペロ

115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2012/09/11(火) 02:25:47.89 ID:1SE/DiXD0

トロン「アルヴァマー序曲は意外と難しい南極なんだぞ」

ホルン「ええ、そうね」

テナー「…」ソワソワ

トラン「えぇー?メロディーは覚えやすいし親しみやすいから、簡単な曲だと思うんだけどなぁ」

ドラム「馬鹿がッ!!!」

トラン「っ!?」ペロッ!?

ドラム「この曲はな、油断していると地獄を見ることになる恐ろしい曲なんだぞ」

バリサキ「そうですよ、トラン先輩」

テナー「…っ」コクコク

トロン「それを『簡単』の一言であしらう今のとらんは、」

ホルン「油断大敵の文字を知らぬ愚者。まさに愚か者以外の何者でも無いのよ…」

トラン「な…なによみんなしてー!」

116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2012/09/11(火) 02:29:00.60 ID:1SE/DiXD0

ホルン「ま、話を聞くより実際に吹いて感じたほうが早いでしょうね」

トロン「おうおう。自分で体験して曲を知れ」

トラン「…分かった」

フルート「とらんおねいちゃん、がんばれーぇ!」

トラン「おー!」

ホルン「それじゃあアルヴァマー序曲、練習しましょっか」ペロ

トロン「おう、頑張るぞ!」ペロ

トラン「よーし…」ペロ

117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2012/09/11(火) 02:34:56.28 ID:1SE/DiXD0

ベース「あの…みんな。わたしコントラバス持ってくるから、ちょっとの間だけ待ってて」

トロン「うん。分かったぞベース」

ホルン「その間わたしたちは音出しでもしてましょ」ペロ

トラン「うんっ」

ベース「…ありがとう。じゃ、行ってくる」

トランボーン「いってらっしゃーい」

バタン

フルート「……ふぁ、、しばらくおはなししてたから、ふるーとがさめちゃった」

トロン「おぉ。わたしのボーンも、なつき度が下がったぞ」

ホルン「なつき度ってなによ」

トロン「が、楽器を暫くほうっておくと、本当になつき度が下がったみたいになるんだぞっ…!」

ホルン「気持ちはわからなくはないけど、なつき度って」プププ

トロン「う…、わらうなだぞ、ホルン!」

ホルン「はーいはい」
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2012/09/11(火) 02:38:42.27 ID:1SE/DiXD0

トラン「ああシャンゼリゼ、あたしのいうことを聞いて~」フーフー

ホルン「オーケアノス、あったかくなって~」プープー

フルート「……おねいちゃんたちのがっき、へんななまえ~」

トラン「へ、変じゃないもん。立派だもん」

ホルン「オーケアノスってのは『大洋』を表す英語『ocean』の元になったとされるかっこ良くて綺麗かつ雄大な」

フルート「ふぁわわ…」

ドラム「こらこら、子供相手に本気になるな」

トランホルン「…はーい」

テナー「あ、あの…わたしのテナーサックスさんにも、ニュンペーという愛称があるんです……」

ドラム「そうか。知らん」

テナー「あぅぅ…」

119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2012/09/11(火) 02:39:39.00 ID:1SE/DiXD0

ドラム「つーか、何故楽器に愛称なんざ付けるんだよ」

フルート「だよー?」

トラン「えーいいじゃん愛称」

ホルン「そうよ。なんかペットみたいで可愛いじゃない」

トランホルン「ねー?」

ドラム「そうか。私には理解しかねる」

トラン「なんでよー」

ホルン「つけたほうが絶対いいのにー」

120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 02:40:52.09 ID:1SE/DiXD0

ガラッ

ベース「無関心を装っているけど、どらむもバチに愛称つけてるよね」

ドラム「な…、ベース!」

トラン「あ、ベースちゃんおかえりー」

ベース「…ただいま。わたしのかわいいオレアードがやってきました」

フルート「じゃんぼー!」
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 02:41:55.25 ID:1SE/DiXD0

ホルン「で?で?崇高かつ気高きドラム様はバチにどのような名前をつけてるんですか?」

ドラム「わ、わ…わたしはバチに名前など付けていない!これは何かの間違いだ!」

ホルン「なにっ」

トロン「…ドラムの言う通りなのか?ベース」

ベース「嘘だよ。どらむは、恥ずかしいが故に事実と異なる内容を供述している…」ビシィ

フルート「ふぁ…」

ドラム「う、ううう嘘ではない。本当だ!」

122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 02:43:32.25 ID:1SE/DiXD0

ホルン「なんか、あやしい~」

トラン「そして、疑わしい~」

トロン「かつ、わざとらしい~」

フルート「……」じとー

ドラム「何故そうなる!」

テナー「えっと…ほんとはドラムさんも、パートナーに愛称をつけているのではないのですか…?」

ドラム「そ、そんな事はない!」

ドラム「私はバチなんぞに愛称をつけて、ペットのように愛でたりなどは絶対にしない!」

ドラム「絶対にだ!!」

123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 02:45:49.01 ID:1SE/DiXD0

トラン「ぬぬ…それでもなんか、信用ならん」

ホルン「ええ」

フルート「どらむおねいちゃん、まだまだあやしい~」

トロン「ベース。なんだか怪しいドラムに、一言言ってやれだぞ」

ベース「ひとこと?」

トロン「おう」

ベース「…分かった」スッ

ベース「…」スタスタ

ドラム「む…?」

ベース「………」ジッ

ドラム「………」

124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 02:47:54.30 ID:1SE/DiXD0

ベース「どらむ」

ドラム「な…、何だ」

ベース「どうして嘘をつくの」

 「…って、手元のその『バッチー』も、そう言って泣いてるよ」

『バッチー』 『ばっちー』 『桴』 

ドラム「」グワングワン

125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 02:49:32.88 ID:1SE/DiXD0

トロン「ひゃーひゃひゃひゃひゃwwwwwwww」バンバン

ドラム「」

トロン「バッチーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ドラム「…///」

ホルン「ドラちゃんのwwwwwバチのwwwww愛称wwwwがwwwwバッチーwwwwwwwww」ゴロンゴロン

ドラム「……//////」

トラン「バチwwwwwwwwバッチーwwwwwwwwそのまんまwwwwwwwwwwwwwwww」

ベース「………………クフッ」

テナー「え、えと、えとえと…!」アタフタ

ドラム「……」

ドラム「ばっきゃろー!」ダッ

126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 02:51:20.34 ID:1SE/DiXD0

バタン!

ホルン「あ、あら……?」

トラン「あ、あひゃ、ドラちゃん、怒って出て行っちゃったよ…」

トロン「くふっ、ふ、…こ、これはまずいぞ…」

ベース「……ちょっと、言いすぎたね」

テナー「もう…、皆さんがドラムさんの『バッチー』のことを笑うからですよ…」

トロン「やwwwwwwwwwwwめwwwろwwwwwwwwwwwww」

ホルン「その名を言うなwwwwwwwwwwwwっなwwwwwwwwwwww」

トラン「wwっうぇwwwwwwwwwwっうぇwwwwwwwwwwwww」

127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 02:54:19.03 ID:1SE/DiXD0

『トランペット吹きの休日』

トラン「さぁ、今日も外で青春を謳歌するよみんな!」

ホルン「青春を謳歌って…まさか、こんなに暑いのに外で走ろうとか言うんじゃないわよね」

トラン「正にその通りだよ♪」

ホルン「はぁぁ~!?あんた正気ー!?」

トラン「えっ?なんかおかしいかな。わたし」

ホルン「えっなんかおかしいわよあんたっ」

ドラム「せっかくの週末だってのに外で走り回るねぇ」バリボリ

ベース「……きが、くるっとる」

トロン「どうか、しとる」

トラン「ムフフ。なんとでも言え!トランペット吹きの休日は忙しいのだ!」

フルート「野田!」

128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 02:55:50.38 ID:1SE/DiXD0

トロン「トラン。よく考えろだぞ」

トラン「え?なにを?」

トロン「いいか。犬が日陰で死にそうな顔する今の季節に、外で走るなんて自殺行為なんだぞ」

ベース「…その通り」

トラン「えーどうしてー」

ドラム「少しでも外気に触れたら、肌が灼け、皮が蒸発し血が噴き出す」

ホルン「ってくらい暑いから。だから嫌よ私は」

フルート「いやよ~」

トラン「ええ~!」

129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 02:57:07.18 ID:1SE/DiXD0

トラン「なんでよなんでよ、みんなで一緒に外で走ろうよー!」

ホルン「無理」

トラン「だからどうして!」

ホルン「だって部屋から出たくないんだもん」

トロン「だぞー…」

ベース「………」そよそよ

トラン「うぬぬぬ」ワナワナ

ドラム「お、丁度いい。トラン、そこにあるリモコンを取ってくれ」

トラン「……………」

トラン「うがー!よくもこんな閉鎖的な狭い部屋で留まってられるよね!はいリモコン!」

ドラム「すまないなー」

130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:00:12.66 ID:1SE/DiXD0

トラン「このままじゃみんな太るよ!だから走ろう走ろう!」

トロン「走るのは嫌だけど、買い物にはいきたいとおもうぞ」

トラン「買い物?」

トロン「だぞ」アァァァァァァ

ホルン「こら、扇風機を独占しないの」

トロン「おう」

トラン「ふーん…買い物ねぇ。他のみんなは?」

ホルン「私も、買い物には行きたいかも」

フルート「かも~♪」
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:01:35.99 ID:1SE/DiXD0

ドラム「買い物なら一向にかまわないが」

ベース「……わたしは、楽器屋に行きたいな」

フルート「いきたーい!」

トラン「よっし、じゃあさっそく買い物しに外に出よう!」ガシッ

ホルン「ちょっ、襟元つかむn……げええ」ズルズル

132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:03:42.46 ID:1SE/DiXD0

ホルン「というわけで、引きずられてきました最寄り駅」

フルート「はいー」

トラン「ほいさー」

ガヤガヤ ワヤワヤ

フルート「わぁぁ…」

トロン「すごい、人がいっぱいだぞ!」

ドラム「そうだな。実に暑苦しい」

133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:05:59.08 ID:1SE/DiXD0

トラン「なんだか、どこかで演奏したくなってくるよ」

ベース「……いいね。わたしも、どこかで路上アンサンブルやりたいな」

フルート「稼ぐのー?」

ドラム「誰だフルートに妙なこと吹き込んだ奴は」

ホルン「ピアノでしょ…」

ドラム「あぁ……」

トラン「それよりもね。あたしね、ポケットトランペット持ってきてるんだ」

ホルン「は?」

トロン「ムフフ。わたしはボーンをケースに入れて持ってきたぞー」

ホルン「あ、あきれた…」

ホルン「と言いつつ、私もホルンケースを持ってきてたのでしたー」

トランボーン「おー」

ドラム(財布やバッグ感覚かよ)

134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:08:17.18 ID:1SE/DiXD0

ホルン「でもね、一応持ってきたけど、流石に公共の場じゃ音がうるさいと思うわ」

ドラム「そうだ。楽器の音は思ったよりも大きい。騒音以外の何者でもない」

ホルン「だからここで演奏するのは駄目。だと思う。じゃなくて絶対に駄目ね」

トラン「えぇ~そんなぁぁ~!」

トロン「くぁwせdrftgyふじこlp!」

ベース「やだ…!」

ホルン「ダメ!しずまりなさい!」

ベース「………うぅ」

トロン「ぐぬぬ…。わたしのワルキューレはケースの中でうなってるぞ…」

フルート「セイレーン、おちついて~…!」

ドラム「まずはお前らが落ち着け」

ホルン「そうよ。冷静になりなさい」

フルート「ぬぬぅ…」

ベース「ほるんは、楽器が揃っているこの状況で、理性を保てるというの…?」
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:10:49.03 ID:1SE/DiXD0

ホルン「えっと…私も演奏はしてみたいとおもうけど」

ベース「なら…しようよ」がしっ

ホルン「で、でも、それとこれとは話が違うというか…」

ベース「……」ウルウル

ドラム「つーかベース。お前アンプがないと音を出すことすらままならないじゃないか」

ホルン「そ、そうよ。どうするつもり?」

ベース「あんぷなら、ある」

ホルン「え?」

ドラム「どこにだ」

ベース「…この、キャリーバッグの中に」

ドラム「お前は一体何を考えている」ペチン

ベース「あう」
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:12:27.02 ID:1SE/DiXD0

ホルン「とにかく。演奏は家に帰ってからにしましょう」

トラン「えー」

トロン「そんなぁ…。あんまりだぞ」

フルート「あんまり…」

ベース「………」

ドラム「家に着くまでは我慢しろ。いいな」

みんな「…はーい」

ホルン「さてと、私はお金をチャージしてくるわね」

ドラム「私も行こう」

フルート「ふるーともいくぅ~!」

トラン「…西瓜?」

トロン「なんだそれ、うまいのか」

ベース「うまくない」
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:14:19.37 ID:1SE/DiXD0

大きな街

ワイワイワイワイ ガヤガヤガヤガヤ ブゥゥゥン プップー カッコーカッコー プッシュウウウ ズゴガゴゴゴゴゴ

トラン「………………………………………………………………」

トロン「………………………………………………………………」

ドラム「ほお、なかなか大きな街だな」

ベース「だね」

ホルン「ふふっ。ここなら色んな楽器店が見られそうね」

フルート「うんっ、たのしみたのしみ~!」

138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:15:53.16 ID:1SE/DiXD0

ワイワイワイワイ ガヤガヤガヤガヤ カツカツカツカツ プァーーン イラッシャイマセーイラッシャイマセー ガイーンガイーン ~♪~♪

押し寄せる音

それぞれ違う顔がいっぱいウロウロ

常に動く光景

連なる物体に覆い被される感覚

それらの奇妙な感覚が、一斉に彼女達を襲う…

トラン「う…うわぁぁあぁああぁあぁぁあああああ……!!」

トロン「なんなんだぞここおぉぉぉおぉぉぉぉおぉ…!!」

139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:17:19.09 ID:1SE/DiXD0

ホルン「なんなんだって、街でしょ」

トラン「まち?」

ホルン「ええ」

トロン「これが…これが大きな街というものなのか?」

ホルン「え、ええ。そうよ?」

トラン「こ…これが、街」

トロン「な……なんだか、奇妙なところだぞ」ガクガク

トラン「…うん」ガクガク

ドラム「何故だ」

トロン「だ…だって、あちこちから訳の分からない音が押し寄せて…」

ドラム「音?」
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:19:01.79 ID:1SE/DiXD0

トラン「うぐっ…ほんとだ。耳がいっぱいで痛い…」

トロン「それになんだか、気持ち悪いぞ…」

フルート「えー?」

プップー ブゥゥゥン カッコー

ドラム「……そうか?おまえらどうだ」

ベース「…わたしは、特になんてこと無い普通の音たちだと思う」

ホルン「私も」

トラン「そ、そんな!普通じゃないよここ!」

トロン「そうだぞ。普通じゃないぞ…!」

ドラム「普通だろ。今日は何かのイベントがあるわけでもなさそうだし」

ベース「宣伝に、音楽を使っているわけでもない。平常」

ホルン「そうね。いつもどおりの街だわ」

トラン「い、いんや、ここは普通じゃない!」

トロン「だぞ!」

141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:20:30.14 ID:1SE/DiXD0

ホルン「はぁ…。一体何処が普通じゃないってのよ」

ドラム「そうだ。私らには皆目見当もつかないが」

ベース「…」こくこく

フルート「おねいちゃんたち、よくわかんない。ふつーじゃないとこ、おしえて?」

トラン「オッケー!それでは普通じゃないところその壱!」

トロン「土や草が少ない!」ビシィ

ベース「……………」

ホルンドラム「は?」
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:21:52.69 ID:1SE/DiXD0

トラン「いいですか皆さん」

トロン「まず、この地面を見ましょう。だぞ」

ホルン「…」

ドラム「…」ジー

ベース「…」

フルート「…」

ホルン「…見たわ」
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:23:04.23 ID:1SE/DiXD0

トロン「なっ…、何も感じないのかだぞ…」

トラン「そ…そうだよ。この地面を見てなんとも思わないの…っ!?」

ドラム「んんー?」

ホルン「???」

ベース「…なんだろ」

トラン「ほ、ホルンちゃん!ホルンちゃんなら分かるよね…!」

ホルン「え、えとー…」

トラン「ジー…」

ホルン「……//////」

144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:26:02.06 ID:1SE/DiXD0

ホルン「こ、コンクリートが敷き詰められた道があるなぁと思ったわ!」

ドラム「うむ。私も同じく」

ベース「うん」

フルート「はにゅ」

トラン「な…………何たる事か」ガクッ

ホルン「は?」

トロン「こいつらは、土の声を忘れてしまったのだぞ…」

ベース「え……。そ、そうなの…?」

トロン「そうだぞ…」

トラン「そうだよ…」

ベース「あわわ」

フルート「膣の、こえ~?」

ドラム「ばっ…ばか土の声だ…!」
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:32:01.08 ID:1SE/DiXD0

トラン「ほら、耳を傾けて!」

トロン「どうだ、聴こえないか!大地の声が!」

トランボーン「神々の声が!」

ホルン「ふーむ。土の声ねぇ」

ベース「…特に聴こえない。無音」

トラン「なっ」

トロン「なに…?」

ドラム「……お前等遠い親戚だからか?よく気が合うな」
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:35:05.87 ID:1SE/DiXD0

トラン「と…トロンちゃん、ちょっと…」グイ

トロン「お?なんだぞ?」

トラン「トロンちゃん。今日のみんなはなんだかおかしいよ…」ヒソ

トロン「え?なんでだぞ…?」

トラン「だって、この異色な世界にたどり着いても、顔色ひとつ変えないじゃん」

トロン「…!」

トラン「挙句、あたしたち二人のことを外国人だと吐き捨てる…」

トロン「あ……」

147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:36:24.76 ID:1SE/DiXD0

トラン「つまり、ここは別の世界なんだよ…」

トロン「そうか…!電車に乗ってる間に一重世なるものに突入してしまったんだぞ…」

トラン「そう、そうだよ。きっとそうだよ」

ベース「…??????」

トロン「じ、じゃあ今、わたしたちの目の前に居るほるんたちは…」

トランボーン(異世界人!)

ホルン「ん?」

フルート「にゅ?」
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:40:18.38 ID:1SE/DiXD0

トロン「トラン!ここはきっと注連縄が張られた禁所の向こう側だぞ!」

トラン「そうか!だからこんなに違和感のある世界に来ちゃったんだね!」

トロン「そうだぞ!あぁ、ばっちゃのいってたことは本当だったんだぞ…!」

トラン「ごめんなさいおばーちゃん」

ベース「…??????????」

トロン「わたしたち、もう以前の人々とはもう会えない…」

トラン「そして、もうこの異世界から出られない…」

トロン「違和感だらけのこの世界で、やせ細って死んでいくんだぞ…」

トラン「やだ…。そんなのやだよぉ…」

トランボーン「バッチャー!」

ドラム「ダメだこいつら田舎者すぎる」

ホルン「都を知らなすぎるのね」

149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:44:20.15 ID:1SE/DiXD0

トラン「昔話ってのは事実に基づいて作られ、戒め的要素を含み、なおかつ完成度の高い風刺的な」

ドラム「わかったわかった。とりあえず、楽器屋を探そうか」

トラン「む~」

ホルン「ほら、トロンもしっかりと探すのよ」

フルート「さがしてね?」

トロン「さ、探してるぞ。でも、ひとつの建物に沢山の店や看板があるから外観で判断できないんだぞ…」

トラン「ほんとうだ…一回が服屋なのに二階が本屋で、三階がマツキヨで四階がレストランだ」

トロン「み、脈絡がないぞ~…!」

トラン「看板もいろんなのがビルに張り付いてるから、どれがどこの看板なのかわかんないよ~!」

ドラム「やめろキョロキョロするな恥ずかしい」

150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:47:00.18 ID:1SE/DiXD0

フルート「ねえねえおねいちゃん、あれ、がっきやさんじゃなぁい?」

ホルン「どれどれ……。あ、ホントだ楽器屋発見」

ベース「ど、どこ…?どこ…!?」

ホルン「ほら、あそこのお店の二階」

ベース「……!」ぱぁぁ

トラン「突撃!」

トロン「は!」

ホルン「あっ、こら走って突撃するんじゃなーい!」

151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:48:53.88 ID:1SE/DiXD0

楽器屋

ドラム「ほほぅ。ベースやらギターやらがいっぱいだな」

フルート「だなー!」

ベース「…はぁ、はぁ、はぁ」じゅるり

ホルン「ベース、あんた口からよだれ出てるわよ」

ベース「……」ふきふき

152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:51:50.63 ID:1SE/DiXD0

ドラム「どうだ。何かいいものは見つかったか」

ベース「…どれも高くて、今の持ち合わせでは手が出せません」

ドラム「だろうな。金がかかる」

トラン「ぐぬぬ…何故吹奏楽、オーケストラ系統の本棚はこんなに小さいの…」

トロン「こ、これは………みんなギター系の本に侵食されているんだぞ」

フルート「はうう…。ふるーとのすぺーすが、十センチもないの…」グス

トラン「おのれ……」

トロン「軽音楽め…」

ホルン「許すまじ!」

153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:55:34.50 ID:1SE/DiXD0

ドラム「落ち着けよおまえら」

ベース「……肩身が、狭い」

トラン「だって、あんまりだよこんなの…」

トロン「迫害だぞ」

ホルン「侵略だわ」

フルート「さべつだよ~」

ドラム「…はぁ」
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:57:28.52 ID:1SE/DiXD0

ドラム「ギターやベースの範囲が広いのは、やはり手軽な楽器だからなのだろうな」

トラン「てがる…?」

ドラム「そうだ」

トロン「…どこがどう手軽なんだぞ」

ドラム「少ない人数で演奏可能。楽器が一万円から買える」

ベース「今やJ-POP等が主流。憧れのアーティストが見つけやすい。なにより小難しいイメージがない」

ドラム「これらの理由により軽音楽器は最強かつ無双。吹奏楽、オーケストラは四面楚歌だ」

トラン「」

トロン「」

フルート「わろた」

155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 03:59:31.60 ID:1SE/DiXD0

トラン「と…トランペットとトロンボーンフルートなら、一万円から買えるもん」

トロン「そうだぞ。管楽器のなかでは割りとメジャーだぞ!」

フルート「だぞっ」

ドラム「音量は調整できまい」

トラン「うぐぐ」

トロン「で、できないぞ…」

フルート「うるうる…」

ホルン「管楽器は、外に出るか防音室で吹くかの二択よね」

ベース「それに比べギターやベースは音量が調整できるし、ヘッドホンでも音聞けるし」

ドラム「自室でやるにはもってこいの楽器なわけだな」
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:01:41.65 ID:1SE/DiXD0

ベース「あと、忙しい人でも実力を保持し続けやすい」

ドラム「うむ」

トロン「ぬぬ、楽器はどれも間を開けたら実力が衰退するものだぞ」

ベース「……それはそうなんだけど…」

ドラム「ではトロン。管楽器は二日休むと何日分実力が衰退する?」

トロン「四日分以上」

トラン「ダメだ………勝てるはずがない…!!」

トロン「ぁ…ぁ、あぁ…ぁ」ガクガク

ホルン「ダメか…」

ドラム「このとおり、吹く楽器というのは日頃から練習してないと素人でも分かる程実力が衰退するんだな」

ベース「…」こくこく

157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:03:25.85 ID:1SE/DiXD0

「学生はいいな」

「一日一回吹く時間が設けられている」

「それがどんなに幸せなことか」

「あの頃は、どんなに大きい音を出しても怒られない」

「毎日楽器が吹ける」

「そういう、恵まれた環境に置かれていたんだなあと感傷に浸り」

「気付いたら何日も経っていて」

「その日数以上の遅れた実力を取り戻さねばと思うも」

「時間も場所も、仲間もなく」

「結局、今日もまた、感傷に浸りつつまぶたを閉じ」

「過ぎ去った遠い日に思いをはせ」

「今日一日の、すべてを終えるのである」

158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:07:41.45 ID:1SE/DiXD0

トラン「で…でもやっぱり安さでなら勝負できると思うの!」

トロン「だぞっ」

フルート「はにゅ!」

ドラム「じゃあ聞くが、お前ら一万二万単位の楽器を買うか?」

トラン「絶対買わない」

トロン「まずない」

フルート「そんなの、がっきじゃない」

ホルン「てか、ありえない」

ドラム「だろ?」

トラン「しまった!」

ホルン「やられた!」
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:09:21.78 ID:1SE/DiXD0

ドラム「はっはっは、掛かりおったなドアホめが」

トラン「ぐぬぬ…」

ホルン「図ったわね!」

ベース「…でも、安い楽器は買わないほうがいいのは事実」

ドラム「さて。そろそろ家に帰るぞ」

トラン「えー。まだ雑誌読んでたい」

ドラム「買え」

トラン「はい」
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:11:05.20 ID:1SE/DiXD0

『木管楽器奏者のお喋りは静かということについて』

フルート「ねえねえばりさきー?」

バリサキ「ほえ?なんですかあ?」

フルート「あのね、きのうね、てなーといっしょにおふろにはいったのー」

テナー「そうなんです。気持ちよかったですね」

フルート「まったりだったよ」

バリサキ「ははぁーなるほど。お姉ちゃんのおっぱい、おっきかったでしょー?」

フルート「うんっ。ぷにぷに~の、ぼいんぼい~ん」

テナー「///////」ピーッ!

161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:13:03.55 ID:1SE/DiXD0

ホルン「ところでトラン!」

トラン「なあに?」

ホルン「この前にも言ったけど、頭上で音をガーガー鳴らすのは勘弁してよ!」

トラン「なっ、またそれか!」

ホルン「またそれよ。だけど仕方ないじゃないうるさいんだもの!」

トラン「仕方ないとはこっちのセリフだよ、もうどうしようもないんだよ!」

ホルン「どうにかしてよ!」

トラン「はいぃぃ!?」

トロン(この会話…わたしに飛び火するぞ絶対にだ………)

162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:15:10.65 ID:1SE/DiXD0

ホルン「あぁ。なんとかならないのかしらねこの問題」

トラン「だってだって仕方ないじゃん。ホルンと違ってベルが前を向いてるんだもん。ねえトロンちゃん」

トロン「お、おう…」コクコク

ホルン「ふーん。だったらそれ、上向きに曲げればいいじゃない」

トラン「曲げるぅ!?」

ホルン「ええ。ユーフォやチューバみたいに上向かせましょ」
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:18:14.87 ID:1SE/DiXD0

トラン「…まさかホルンちゃん、アップベルトランペットをイメージして言ってるの…」

ホルン「何だか知らないけど。そんな感じの変わったトランペットあったわよね」

トラン「あるけど……」

ホルン「なら曲げましょう」

トラン「や、やだよ!そんな事したらおかしくなっちゃう!」

ホルン「もう決定したことだから。だからはい、寄越しなさいそのペット」

トラン「い、いやーっ!」ジタバタ

ホルン「こら!暴れるんじゃないっ」

トラン「いやいやこればっかりはぜったいにいやーーっ!」

トロン「…………………………た、たいへんだなー」

トラン「そ、そうだ!思えばトロンボーンもベルが前向きだ!」

トロン「!!!」

ホルン「あらそうね。じゃあトロン、あんたのも寄越しなさい。曲げる」

トロン「ほら見ろこうなった!巻き添え喰らった!ばーかばーか!」

164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:20:19.37 ID:1SE/DiXD0

バリサキ「おふろの入浴剤は白乳タイプがいいよねーお姉ちゃん」

テナー「え、えと…わたしは桜のほうがいい……かな…?」

バリサキ「なんと」

フルート「ふるーとはゆず~」

ウフフ クスクス

ホルン「ほら!いいからそれをこっちに寄越しなさい!!」

トラン「いやーーーーっ!」

ホルン「ほら、トロンもよ!」

トロン「ボーンの前はユーフォだぞホルンじゃないぞわたしは関係ないぞー!」

ギャーギャー ワーワー マゲタラナニモカモオシマイダ コノバチアタリー

165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:21:48.00 ID:1SE/DiXD0

ドラム「ムフフフフ」ニヤニヤ

ベース「……何が可笑しい」

ドラム「金管と木管を見てるのは本当に飽きないなあと思って」

ベース「え…?」

ピアノ「はあ?どういうことですの?」

ドラム「なんつーか。種族の違う動物を観察してる、生物学者の気分になる」ニヤニヤ

ピアノ「…はいっ?」
166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:24:58.25 ID:1SE/DiXD0

ベース「……なるほど。今回もどらむ理論を唱えるというわけだね」

ドラム「ああ。確かこの前にはバスト説を発表しただろう」

ピアノ「はぁ…あの嘘かホントか分からない怪しい理論ですか」

ドラム「何を言う。現に私らはあいつらより旨が小さいではないか」

ベース「…」ぐすん

ピアノ「よ、余計な事はほじくり返さなくても良いのですわっ…」

167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:26:44.02 ID:1SE/DiXD0

ベース「…で、今回はどんな観察結果が叩き出されたの」

ドラム「うむ。今回はだな、『金管勢と木管勢の生態系は全く以て違う』ということなのだ」

ベース「せ…生態系が、違う……?」

ドラム「そうだ」

ベース「……えぇぇ」

ドラム「なんだ」

ベース「…にわかには、信じ難い」

ピアノ「長い間彼女達を眺めているにつれて、一種の動物への愛着のようなものが湧いたのと違いますの?」

ドラム「ちがう!断じてあいつらが動物に見えてきた訳ではない!」

168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:28:23.97 ID:1SE/DiXD0

ドラム「これは公平な目であいつらを観察していて発見に至った、完璧かつ信憑性のある結論なのだ」

ベース「…トランたちも、一応ヒトだよ」

ピアノ「毎日ギャーギャーうるさいですけど。一応ヒトということになってますわね」

ドラム「だっから私は動物を観察してたわけではなくあいつらをだな…!」

ピアノ「えぇいいですわ分かりました。その説、聞き届けましょう」

ベース「…ましょう」

ドラム「お、おう。それじゃあ話すぞ」

169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:29:59.58 ID:1SE/DiXD0

ドラム「えーまず木管共を見ろ」

ピアノ「はいはい、木管ですね」

ベース「…」

______________

バリサキ「ところで、フルーテちゃんはいつから倉庫に置きっぱなしだったんですかー?」

フルート「ぬ。ふるーてじゃなくて、ふるーと!」

バリサキ「リピートアフターミー。flute」

テナー「…ふ、ふるーて」

バリサキ「flute」

テナー「ふるーて」

バリサキ「ほらぁ、やっぱふるーてじゃないですかー」

フルート「のんのん。ふるーとっ!」

170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:30:53.28 ID:1SE/DiXD0

ドラム「どうだ。やつらの会話の雰囲気は」

ピアノ「まあ、会話らしい会話でしたわね」

ドラム「雰囲気は?」

ベース「…雰囲気は、静かで落ち着いてる印象を受けた…………かも分からない」

ドラム「うむ、大方わたしの予想通りだな。それじゃあ次、それを頭に入れた上で金管を見るぞ」

ピアノ「ええ」

ベース「…」

171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:33:54.68 ID:1SE/DiXD0

トロン「ばーかばーか!おまえらふたりともおおばかだぞ!」

トラン「なにー!」

ホルン「どこがどう大馬鹿だってのよ!」

トロン「どこもなにも頭のてっぺんからつま先まで全身全霊身の持て余すところなくおおばかだぞ!」

ホルン「それはトランだけね!」

トラン「異議あり!なんであたしだけおおばかなのでしょうかぁ!」

ホルン「さあ?鏡に向かってお前は誰だと聞いてれば答えが見えてくるかもよ?」

トラン「なんかいろいろと崩壊させる気!?」

ホルン「そうよ!」

トロン「ばーかばーかおおばかまぬけのホルンペットー!」

トラン「うがー!」

ホルン「あんたーー!」

172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:36:17.19 ID:1SE/DiXD0
ドラム「どうだ」

ピアノ「………………………………」絶句

ドラム「おい、ベースはどうだ」

ベース「すごく……姦しい」

ドラム「だろ?」

ドラム「えーこのように、木管勢と金管勢とでは会話や雰囲気に温度差が生じるわけです」

ドラム「ここテストに出るからな。まるで囲っとけ」

ベース「…はい」キュッキュ

173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:37:40.41 ID:1SE/DiXD0

ピアノ「そういえば前者は、暗く大人しい雰囲気の人物がよく目に入りますわね」

ピアノ「それに比べ後者は、お調子者やお喋り好きが目立つように感じますわ」

べース「……なんでだろう」

ドラム「さあな。理由は分からんが、前と後ろで空気がちがうのは確かだ」

ドラム「えーこれについてはまだ解明されていない事柄が多い。今後の実験に期待してくれー」

ピアノ「はいはい」

ベース「……がんばって」

174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:38:55.72 ID:1SE/DiXD0

ピアノ「まあ実験を続けるのは良いんですけど。問題はあの姦しさですわっ。何とかなりませんの?」

ベース「それなんだけど…」

ピアノ「? なんですベース」

ベース「ふふ、なんとなんと……ここにこんなものがあるのです」

ドラム「む!」

ピアノ「それは!」

つミュート
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:39:58.92 ID:1SE/DiXD0

ベース「ふふふ……これを三人のお口に突っこんじゃえば…」

ピアノ「世界は平安の境地に至り入るわけですねっ」

ヒソヒソ ツッコミタイ… ニヤニヤ

ドラム「おいおいおい。あいつらは楽器じゃないんだぞ」

ピアノ「いいえ。いまや彼女達は楽器のごとく騒音を奏でていますわ」

ベース「つまり、彼女達は楽器なのです」

ピアノ「とびっきり迷惑なねっ!」

176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:41:05.15 ID:1SE/DiXD0

ベース「…というわけで」

ピアノ「早速これをお口に突っ込んできますわ!」ダッ

ベース「…」ダッ

ドラム「おっ、おいこらまて!」

ピシャン!

ナッ ナニモノ!?

ウフフフ カシマシイアナタタチニ ソレソウオウノ テンバツヲ!

グイッ

ウオエッ!

アファファ…!

ナヒスンノホ…!

オーホホホホホホホホ!ソノママ アワアワト シテイラッシャイ!

…ラッシャイ

ドラム「……」

177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:41:56.35 ID:1SE/DiXD0

『最終話 みんなちがってみんないい』

テレビ『バーロー、青酸カリなんか舐めたらおっ死んじまうっつーの』

トラン「………」ボー

ピアノ「…トランさん。あまりテレビばかり見ていると頭が馬鹿になりますよっ」

トラン「だいじょぶーまだ7時間しか見てないー」

ピアノ「ボケボケした口調で言われても説得力ありません」

トラン「ふわぁー…」

ホルン「トラン。ピアノの言う通りいい加減そのへんにしときなさいよ」

トラン「やだー」

ホルン「…トラン!」

トラン「やだぁー!」
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:44:16.87 ID:1SE/DiXD0

ホルン「ちょ…あんた本当にいい加減にしなさいってば…!」グググ

トラン「や…だぁ…てれびぃ…!」

ホルン「程々にしないと目も頭も悪くなっちゃうんだから…っ」

トラン「うぐぐー…!!」モミッ

ホルン「ひゃっ!?」

トラン「うぬ~どかないとホルンちゃんのここを永遠に揉みしだいちゃうよー!」モミモミ

ホルン「やっ!?や、やだやだ……っはあぁっ…!」

トラン「さぁさぁ…。どくんだよホルンちゃん」モミモミモミ

ホルン「んっ…、んんぅ…///」

ピアノ「なにしてるんですの…」
179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:45:23.37 ID:1SE/DiXD0

トラン「うらぁーホルンちゃんどけぇ~…!」モミモミムニュムニュ

ホルン「…っ//////////」

ホルン(あ、ああっ……あたしのだいしゅきなとらんがおっぱいをもみもみしてくれてりゅうぅううぅうぅ//////)ビクンビクンッ

ピアノ「はぁ~っ。二人して何を馬鹿なことをしてるんです。ホコリがたつので止めて下さい」

トラン「分かった」

ホルン「………っ、……っ」ビクビク

ピアノ「ホルンさん、いつまでグダっとしてるんですの?」

ホルン「はぁっ、はぁっ……とらぁんっ…!」

ピアノ「まったく…」

180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:46:31.16 ID:1SE/DiXD0



トラン「あーあ。テレビが取られちゃったら他にやることないなー」

ピアノ「そんなものいくらでもありますわよ」

トラン「例えばー?」

ピアノ「読書をしたり買い物をしたり…。ああ楽器の手入れなんかもいいかも知れませんねっ」

トラン「どれもテレビに取るに足りない…」

ピアノ「まあ」

トラン「ねえねえなんか他に面白いことないのー」

ピアノ「では新聞なんかを読んでみたりはどうです?」

トラン「えー…」

ピアノ「ほら、これなんか面白い記事ですわ」

ホルン「こ…『古代ギリシャの白い芸術 実はカラフルだった』……だって」ハァ…ハァ…

181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 04:47:35.88 ID:1SE/DiXD0

トラン「えーうそだぁ」

ピアノ「嘘ではありません。丁度ここにその再現が載ってますわ」

トラン「まっさかそんな事あるわけ…」

トラン「…」パサッ

ピアノ「あなた方は神として知っていたのではないんですの?」

トラン「知らなかった」

ホルン「わたしも…知らなかった」

ピアノ「ではその金髪はなんですただの飾りですか?」

トラン「そんな事言ったってご先祖様のこと全て知ってるわけじゃないんだもん!」

ピアノ「まあ。呆れましたわっ」

トラン「むっ。そういうピアノちゃんはご先祖様のことすべて知ってるの?」

ピアノ「ええ、もちろんです」

トラン「なら教えて」

ピアノ「私の先祖は11世紀に欧州に伝えられたダルシマーに始まり、チェンバロの形をを経て1709年頃に
    今のピアノの原型が出来たと聞いています」

182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 05:08:02.27 ID:1SE/DiXD0

トラン「ほえー」

ホルン「結構歴史長いのねぇ…」

ピアノ「お二人はそれぞれどうなんです?」

トラン「えっと…確かご先祖様は記録があるので三千年前。今の形になったのが1839年って聞いてる」

ピアノ「ホルンさんは」

ホルン「原型がいつ生まれたのかは謎で、いまの形に落ち着いたのがバルブ式では1850年、その後のは1898年よ」

ピアノ「謎って…どういうことですの……」

トラン「それってつまり歴史が古すぎるってことだよね。すごいなぁ」

ホルン「ま、まぁねっ」

183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 05:10:21.74 ID:1SE/DiXD0

ベース「因みに、金管は古代ギリシャ時代には王族の儀式や戦争などに使われていた」

ホルン「…!!!!!!?」

ピアノ「ベース!!」

トラン「何故新楽器のベースちゃんが歴史を完全網羅してるの!!?」

ベース「……脅威の歴史把握能力の正体は、この歴史の本」

トラン「な、なんだぁ…。本かぁ…」

ピアノ「全く急に脅かさないで頂きたいものですわ」
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 05:12:27.26 ID:1SE/DiXD0

トラン「まあちょうどいいや。ついでにベースちゃんに皆のご先祖様について教えてもらおう!」

ベース「え…?」

ホルン「今ね、お互いの歴史について話し合ってたところなの」

ピアノ「皆さんのそれぞれの歴史を感じて面白いですわ」

ベース「…で、ここにいるひと達10人全員の楽器の歴史を、本を使って教えてと」

ピアノ「まあ、そんなところですかね」

ホルン「そうね」

トラン「おねがい~ベースちゃん~わたし達に授業して~」ユサユサ

185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 05:13:56.36 ID:1SE/DiXD0

ベース「…宜しい。教えてしんぜる」パッ

トラン「ほんと?やった♪」

ピアノ「珍しくベースさんが積極的に出てきましたわね」

ホルン「そうね」

ベース「少しの間、踊らせて頂きます。…では質問をどうぞ」

トラン「はーいはーい、まずはあたしからー!」

ホルン「わたしー」

ピアノ「ここはわたくしが」

ベース「うーん。じゃあ、トランから。何でもきいてください」

186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 05:15:28.76 ID:1SE/DiXD0

トラン「えっと、10人の中で一番歴史が古い楽器を知りたい」

ピアノ「それは打楽器のドラムさんに決まっていますわ」

トラン「え?なんでなんで?」

ピアノ「だって打楽器は人類初の最古の楽器ですもの」

ベース「…ドラムセット自体が形成されていったのは、1894年以降とされている。だって」

トラン「ふーんそっかぁ…。ドラちゃんはこのメンバーの中でいっちばんお年寄りなんだねー」

ドラム「私でなくて私の歴史がな!」ゴチン

トラン「いだっ!?」

187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 05:17:56.46 ID:1SE/DiXD0

ベース「では、次の質問」

ホルン「はい!」

ベース「どうぞ」

ホルン「えっと!かわいいかわいいフルートちゃんの歴史はいったい何年なの!?」

ベース「えー…」パラパラ

ベース「フルートの歴史はその起源が横笛と考えると、少なくとも4万年前に誕生したとされている。現在の
   フルートの形に落ち着いたのは1830年あたり」

ベース「…だって」

フルート「そのとおり!」

フルート「それとね、はじめてのよこぶえはインドが起源てせつもあるけど、よくわからないんだよ~」

ホルン「ふ、フルートちゃん!?」

ピアノ「あら…。どんどん人が集まっていきますわね」

トラン「な、なんと物陰から急にフルートちゃんが現れた!」

フルート「ふるーと の こうげき!」ぺし

トラン「はうんっ♪」

188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 05:19:22.16 ID:1SE/DiXD0

ドラム「フルートはテナー達と合奏してたんじゃないのか?」

フルート「してたけど、あきたからだっそうしたぁー」

ドラム「オイ…」

ホルン「今テナー達探してるんじゃないの?」

フルート「そうなの。ふるーとてなーおねいちゃんにおわれてるんだぁ」

ピアノ「はあ、まったく。幼少期からのおさぼりは感心しませんね」

フルート「ふぁ?」

ピアノ「おーい木管さん達ー、ここにフルートさんがいますよー」

フルート「あぁーぴあのふるーとのいばしょ言っちゃだめー!」

テナー「む、バリサキ…っ!」

バリサキ「渚スコープ!ふるーてちゃんを補足!及び捕獲します!」ムギュ

フルート「はにゅ」

189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 05:20:27.36 ID:1SE/DiXD0

バリサキ「お姉ちゃーん。ふるーてちゃんつかまえたよー」

フルート「は、はなすのばりさき~…!」じたばた

テナー「フルートさん。練習中に抜け出してはだめですよ…?」

フルート「…だってきそばっかでたいくつなんだもんー」

ホルン「フルートちゃん?基礎は大事よ?」

バリサキ「基礎ができないと怒られちゃいますからねー」

トラン「わたしなんて指揮ちゃんに『できないのなら楽器はおろかマウスピースも持つな』って指揮棒投げられたし」

ピアノ「フフフッ」

トラン「わ、笑うなー!」

ホルン「そこまでするほど重要ってことなのよ。だからきちんと練習しましょうね」

フルート「はーい!」
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 05:22:09.68 ID:1SE/DiXD0

テナー「さて。フルートさんも見つかりましたし、私達は練習に戻りましょうか」

バリサキ「うん。そうだね」

フルート「もどろー」

トラン「ちょっと待った!」

テナー「ひゃい!?」

トラン「テナーちゃん、それにバリサキちゃん。来たからには二人の歴史を語ってもらうよ!」

テナー「え、えと…それはまたどうして…?」

ホルン「わたし達ね、さっきからお互いの楽器の歴史について話してたところなの」

ピアノ「ですからあなた方には包み隠さず」

ホルン「こんにちに至るまでの」

トラン「すべての経緯を!」

ドラム「吐いてもらおうか」

191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 05:23:53.79 ID:1SE/DiXD0

テナー「えと…サックスの歴史をお話すればいいのでしょうか…?」

トラン「そう!」

テナー「わかりました。お話しましょう。バリサキ」

バリトン「えへーお姉ちゃんサックスの歴史ってどんなだっけ♪」

テナー「そ、そんな…。あれほど教えたというのに忘れたというのですか…っ」

バリサキ「えへへ、忘れました」

テナー「いいですか。始まりは1840年、ベルギーのアドルフ・サックスという人間の方が金属で出来たコントラバスクラリネット
    として世界に発表したのが最初です」

バリサキ「ああそうだったそうだったベルギーだったねー!」
    
トラン「べりぎー?」

ホルン「うそ…。わたしてっきりアメリカかと…」

192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 05:25:26.10 ID:1SE/DiXD0

テナー「サックスが大衆に広く認知されるきっかけとなったのがアメリカのジャズで、発明されたのはベルギーなんですよ」

ドラム「ほう」

テナー「サックスは木管の機能を発揮しつつ金管楽器との調和も図れるということで様々な所へ広まって行きました」

テナー「軍楽隊に始まり、当時のオーケストラの曲にも取り入れられ、更には海をわたってジャズ等へと行き着くわけです」

バリサキ「そうだったそうだった!」ウンウン

バリサキ「ところでお姉ちゃん、サックスの魅力ってどんなところだったっけ?」

テナー「なんといってもサックスの一番の魅力はアンサンブル能力の高さであり、ソプラノアルトテナーバリトン四本すべてが揃うと
    均一の素晴らしい音色を響かせまた同時に金管や他の木管の下地となったり時にはメインを共に吹く等など…」

193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 05:26:32.90 ID:1SE/DiXD0

ピアノ「音楽のことになるとよく喋りますわねテナーさん」

テナー「えっ…!?」

トラン「そうだね。テナーちゃんサックスの教授になれるよきっと!」

ホルン「その気になれば何時間でも講義が受けられそうね」

フルート「てなーおねいちゃんのたーん!が、ずっと!」

テナー「え…あ、あえ、えと…ご、ごめんなさい…」

ドラム「なぜ謝る」

ベース「誇りを持っているのはいいこと。自信を」

テナー「は、はいありがとうございます…」ペコペコペコ

194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 05:28:08.40 ID:1SE/DiXD0

トラン「さてと。残るはトロンちゃんとベースちゃんなわけだけど」

ドラム「ベースはともかくトロンの奴は何処に行ったんだ」

ピアノ「トロンなら随分前に買い物に行きましたけど」

ドラム「買い物?」

ピアノ「ええ」

ドラム「ふうん」

ホルン「まったく…。気軽にふらふらと外に出てるといずれあの人や他の人にバレるわよ」

フルート「ふるーとたち、とうめいになれればいいのにー」

ベース「…それは難しい」
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 05:29:22.74 ID:1SE/DiXD0

トロン「そうこう言っているうちにお待ちかねのトロンと今日の晩飯がおかえりだぞー!」

トラン「わーわー何買ってきたの何買ってきたの?」

トロン「チーズフォンデュ!みんなで食卓を囲もうと思って買って来たんだぞ」

ドラム「おっ、いいな」

バリサキ「みんなで美味しく食べつつおしゃべりを楽しむんですねー」

トロン「その通りだぞ!」

トラン「いいね!いいね!」

テナー「では早速夕食の支度をしましょうか」

トロン「おお、よろしくお願いするぞ」

フルート「最後のばんさん最後のばんさん♪」

          ・  
          ・
          ・
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 05:31:39.09 ID:1SE/DiXD0

フルート「どらむー。これにチーズつけてー」

ドラム「んしょ…、ほい」

フルート「ありがとー!」

トラン「ぁ…」ボロボロ

ホルン「あーあートランったらこぼして食べないの!」

トラン「ご、ごめんなはいあ」

トロン「おーいこいつ用のティッシュはどこだぞー」

テナー「えっと、たしかあそこら辺に…」

バリサキ「あっ見つけました!ベース先輩トロン先輩に渡してくださいー」

ベース「ふぁい」ボロボロ

ドラム「おまえもこぼすなベース!」

ベース「…ごめんなはいあ」

197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/09/11(火) 05:32:21.44 ID:1SE/DiXD0

ピアノ「さて、今晩は何のお話をします?」

トラン「わたしはそれぞれの楽器の良さの話がいいなー」

フルート「あと、まだきいてないべーすととろんの歴史がいいー」

トロン「みんなちがってみんないいの話だな」

ホルン「ふふっ。わたし達、普段は罵り合ってるけど」

テナー「それはお互いがお互いの良さを理解しているから…でしょうか」

バリサキ「みんなを信頼しあってるからこそなんですね」

ドラム「かもしれないな」

ピアノ「それはとてもとても良いことですわね」

トラン「うんっ」

楽器の調は言葉で、音階は世界共通語のような印象

彼女たちの『みんなちがってみんないい』

それこそがまさに人類が理想とする世界の姿なのかもしれない

おわり

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

コメントの投稿

非公開コメント

芸能人のダイエット方法 アクセスランキング
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。